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第549話
指定されたホテルのロビーで、ジェフとケニーと待ち合わせしていた。
先に着いていたジェフ達を見つけ挨拶した。
@「待ったか?」
@「いや、それ程でも無い。イオリ、本当に久し振りだなぁ~。ん、1年振り位か?」
ジェフが握手を求めて来たから、俺も手を出し握手を交わした。
@「そうだな。ジェフも元気そうで安心した。仕事も順調そうだな」
@「まあな。今はプライベートだ、仕事の話しは止めよう。友人として会ってるんだからな」
@「すまん」
俺とジェフの間に割り込む様に、ケニーが話し掛けて来た。
@「ジェフばっかりイオリと話して狡い! 僕も話ししたい! イオリ~久し振り~」
ケニーは握手じゃなくハグをして来た。
親愛の念を込めケニーを抱きしめ背中をポンポンした
@「相変わらずだな、ケニー。元気そうだ」
@「元気だけど、やっぱりイオリが居ないと寂しい~」
お世辞でもそう言ってくれるのは嬉しかった。
人懐っこいケニーらしさに懐かしく微笑む。
@「ケニーのイオリ贔屓は健在だな。所で、イオリの後ろに居る人は紹介してくれないのか?」
俺達の久し振りの再会を背後で見ていたミキの腰に手を当て横に並ばせた。
@「ジェフ、ケニー紹介する。実はプレゼンの時にも居たんだが……俺の恋人の香坂美樹だ」
@「初めまして、香坂美樹です。宜しくお願いします」
ミキの姿を見て、ジェフもケニーも目を見開き言葉も出ないようだ。
プレゼンの時は気にも止めて無かったジェフとケニーだったが、まあ、あの時はミキも仕事用の格好してたしな。
そうなるよな。
俺もミキを初めて見た時は、余りの美しさに驚いたくらいだ。
直ぐに、体面を取り戻したのはジェフだった。
ミキに握手を求めミキも手を出し応えた。
@「イオリに恋人が出来たとは驚いたが、その相手がこんなに美しいとはな。プレゼンの時とは別人だったから、同一人物とは気づかず申し訳なかった。ジェフだ、宜しく」
@「イオリの恋人?特定の人を作らないイオリが選んだだけあるね。ケニーです、宜しくね」
今度はケニーが握手を求めミキも手を出し応えた。
@「イオリは面食いか?こんな美しい人どこで知り合ったんだ?イオリの恋人じゃ無かったら、俺がモーション掛けてたな。羨ましい~限りだ」
ケニーがジェフの冗談にムッとし足を踏んだ。
@「イタッ! 何するんだケニー」
@「ふん! ジェフのばかっ! 行こう、イオリ」
憤慨し、俺の腕を引っ張り歩き出すから、背後に居るミキを見ながら、俺も歩きざるおえなかった。
スタスタ…スタスタ…
丁度下りて来たエレベーターに乗り込んだ。
上昇するスケルトンのエレベーターの中から、ロビーに居るジェフとミキが見えた。
ミキの髪を触り、何やら親しげに話すジェフに俺はヤキモキしていた。
ちけぇ~よ、ジェフ!
離れろ! ったく、ミキの美しさに見惚れやがって!
心で悪態を吐いていると、ケニーもロビーの2人を見下ろして居た。
@「ジェフったら何だよ! ちょっと綺麗な人だからって、鼻の下伸ばしちゃって。何が、イオリの恋人じゃ無かったらモーション掛けてた~だ! 浮気者!」
俺の隣で、めちゃめちゃ焼きもち妬いているケニーを宥める事になった。
@「俺の恋人なんだ。ジェフも気を使って、冗談で話したんだろ?本気にするなって」
@「あれが冗談に聞こえた?半分本気だよ! ほら、ヨシキの髪を馴れ馴れしく触ってる!」
@「カッカッするなよ。折角の再会なんだ、楽しくやろうぜ」
@「……イオリがそう言うなら」
@「良い子だ」
ついミキにやるように、ケニ-の頭をポンポンした。
ケニーさんが伊織さんを引っ張って行って、残された俺とジェフさんは唖然としていた。
直ぐに気を取り直したジェフさんが俺に話し掛けてきた。
@「ケニーはイオリがアメリカ居る時から、あ~なんだ。俺よりイオリを頼ったりする。イオリが日本に行ってからは寂しそうだったしな。やはりイオリが好きなのかもな」
ジェフさんの奥深く根付いてる心情が口から出ていた
俺も伊織さんから前以て聞いて無かったら、疑心暗鬼になって居たかも……そう考えると、伊織さんの気遣いが嬉しく感じた。
@「ジェフさん。伊織さんは俺の恋人です、誰にも渡しません! それにアメリカに来るまでの飛行機の中で、2人の事は大まかに聞きました。知ってるとは思いますが、ケニーさんがジェフさんの事で伊織さんに相談してたから、その癖が抜けないんじゃ無いですか?伊織さんを好きなのは友達として信頼できる人だからですよ。本当に好きなのはジェフさんでしょ?長年の恋が叶ったんですから大事にしないと……すみません、初対面なのに生意気言って」
@「……ありがと。そうだな、イオリは信頼に値する人間だ、それは俺も解ってる。つい、嫉妬で目が眩んだ。イオリとの再会は嬉しいのは本当だが、ケニーが余りにも喜ぶからな、つい」
ふふふ…ふふふふ…
@「ケニ-さんの事、大好きなんですね?」
@「まあな。それにしても、イオリは良い恋人を持った。外見だけじゃなく性格も良さそうだ。ん…髪が…良く見ると目も」
お世辞でも褒めて貰えて嬉しかった。
ジェフさんが俺の薄茶の髪を触り、顔を近づけて目を除き込んだ。
@「俺、クォ-タ-なんです。祖母がイギリス人で」
@「なる程! だから英語も悠長で綺麗なんだな」
@「ありがとうございます」
♪♪♪♪~♪♪♪♪~
俺のスマホが鳴り伊織さんからだった。
「もしもしミキ、早く来い!」
「すみません、直ぐに行きます」
スマホを切り、ジェフさんにレストランに行こうと促した。
@「そうだな。ケニーのご機嫌も取らなきゃな」
そう言って、俺にウィンクする仕草がどこかの俳優みたいだった。
クスクスクス…
俺が笑うとジェフさんも微笑み、腕を組むように促した。
@「さて、行きますか?イオリの恋人なら大切にエスコートしないとな」
また、ウィンクする。
様になってるから、ちょっと笑えた。
エスコ-トするのは海外では普通の事だけど……男の俺を?と思ったけどジェフさんが気にしないなら…と俺も海外と言う事で羽目を外した。
俺も微笑みながら腕を組むのを待ってるジェフさんの腕に手を掛けた。
@「行きましょう♪」
エレベーターの中で、ジェフさんはちょっと垂れ目だけど(それが優しく見える)目鼻立ちが整って爽やかな好青年って感じだ。
ケニ-さんは顔は整ってるのに、悪戯っ子の少年みたいだけど魅力的だ。
2人ともハンサムでモテそうだ。
お似合いな2人だと思った。
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