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第603話

「優希さん、どこに行ったの?」 「ん~、インディ・ジョ-ズとセンタ-・オブ・ジア-スと、あとは~ゴンドラにも乗ったよ~♪」 「俺と伊織さんもインディ・ジョ-ズとセンター・オブ・ジア-ス行ったよ~。面白かったよね♪」 少し前を歩くミキと優希さんは自分達が乗ったアトラクションの話を楽しそうに話してる。 ミキの楽しそうな笑顔を見てるだけで来た甲斐があったな。 「伊織、ありがとな。こう言う所は2人ではなかなか来ないから、誘ってくれて嬉しかったし優希も楽しそうだ。尊が小さい時には、ランドとか遊園地や動物園とか優希と3人で出掛けたりしてたが、段々と尊も大きくなると友達や自分の世界が広がって一緒に出掛ける事も無くなった。俺も仕事優先になり優希も子育て終わったと、今度は弁護士の資格取って俺の仕事のフォローするって頑張ってたから、2人で出掛ける事も余り無かったなぁ~と改めて今日思ったよ。久しぶりに優希が童心に返って楽しそうに笑ってる姿見たら、これからの人生はもっと2人で過ごす時間が必要だなって」 珍しく龍臣が語ってた。 「そうしろよ。夫婦であっても寂しいって感じさせるなよ。お前は家に帰れば優希さんが居るだけで良いって思ってるのかも知れないが、優希さんは優希さんの人生があるんだ。仕事ばっかりじゃなく2人で出掛けたり部屋で映画見たりと、自分達で楽しむ時間も良い息抜きになって良いんじゃないか?ま、今日の事を思い出して、これからは頑張れよ」 「そうだな、そうするよ。伊織は美樹君と充実した時間を過ごしてるみたいだな。2人共、幸せオ-ラが出てる」 「ああ、ミキは見た目の綺麗さって言うか美しさだけじゃなく性格も可愛い~んだ。疲れて居ても、ミキの声を聞いたり一緒に居るだけで癒される。それに欲が無いから我儘も言わないし、逆に何かしてやりたくなる」 「良かったな、伊織。美樹君と出会えて。この幸せ者!」 バンッと背中を叩かれ、俺も逆に肩で龍臣の体を押し 「龍臣こそ、優希さんと一緒になれて良かっただろ?」 「ああ、優希には色んな意味で感謝してる。尊の事もそうだし、俺を陰で支えてくれる。過ぎた奥さんだ♪」 「惚気か~?ま、強引に奪ったんだ、大切にしろよ」 「解ってる!」 前を歩き、楽しそうに話してるミキと優希さんを見て俺達は改めて愛しさを感じて居た。 「なあ~、ここら辺で4人で写真撮らないか?」 俺は龍臣と話してて、何となく今感じてるこの気持ちを忘れない為にも、写真を撮って置きたかった。 どうしてもミキと真琴君が仲が良い事もあり、祐一達と写真を撮る事が多い。 龍臣達と4人でだけで写真を撮る事が余り無かった事もありそう思った。 「良いな。4人だけの写真も記念になる」 「だな。おい、ミキ~、ここら辺で4人で写真撮ろう」 「は~い♪ 優希さん、行こう」 「うん」 近くに居たキャストさんに頼んで、噴火してる山と夜の海にイルミネーションが映し出された雰囲気が良さそうな場所で4人で写真を数枚撮った。 ミキと優希さんを間に挟んで俺と龍臣は両端に並んで撮ったり、俺はミキの肩に手をやり龍臣も優希さんの肩に手を掛けて撮ったり、腕を組んでみたりし、キャストさんも「仮装も素敵ですね。良く似合ってます。本物の王子様とお姫様みたいですね。2組共素敵です」写真を撮り終え、スマホを返す時にお世辞でも褒めてくれた。 そして最後に4人で頬がくっつく位に顔を寄せ自撮りした。 これも良い思い出になった。 俺のスマホで撮った写真を3人が覗き込み 「ちょっと恥ずかしい~かも」「バックの景色が凄く良い~」「後で、俺のスマホに送ってくれ」 2組の仲良しカップルの写真を見て、それぞれ感想を漏らした。 「ああ。後で、龍臣にもミキにも優希さんにも送るからな。ヤバッ! マジで行かないと、時間に間に合わなくなる。遅刻したら沙織が煩そうだ」 「動くか」 辺りが暗くなりネオンやイルミネーションの中を4人で待ち合わせ場所に歩き出した。 待ち合わせ場所には既に沙織達と祐一達が居た。 「済まん。遅くなった」 「大丈夫よ。私達もマコちゃん達とばったり会って、一緒にさっき来たばかりだから。伊織達も優希さん達と会ったの?」 「ああ、マジックランプシアター見終わったら、龍臣達も見てたらしく外でばったりな。で、一緒に来た」 「ふ~ん、皆んな見たり乗ったりする物は一緒って事ね」 「らしいな」 俺と沙織が話してると、ミキは既に真琴君と優希さんと矢島君と輪になって楽しそうに話してた。 「ねえ! そろそろ移動して、メインの水上ショ-を見に行きましょう」 「は~い♪」 「楽しみ~~♪」 「行こうっか」 沙織と矢島君を先頭に、その後をミキと真琴君.優希さんが歩き、俺達3人はその後を着いて行った。 シイ-での最後のメインイベントに向かう。

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