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第616話
「楽しかったシイ-に…乾杯♪」
「「「乾杯~♪」」」
「「「「乾杯」」」」
沙織の音頭で乾杯し、生ビールをグビグビ…飲む。
テ-ブルには既に旨そうな料理が何種類も並んでいた
テ-ブルに移動した時に真琴君がミキの隣の席を譲ってくれ、俺はそこに座り、結局はカップルで隣同士になりテ-ブルを囲んでる。
何も言わなくとも、隣のミキは俺の取皿に適当に料理を取り分けてくれる。
良い奥さんだ。
「おっ、ありがと」
皿を受け取り箸を着けた。
「ん~旨い! おやじの料理はいつ来ても旨いな」
生姜の味の染み込んだ鳥の唐揚げは絶品だ。
「本当に美味しいですよね~。伊織さん、これも美味しい~よ♪」
ベーコン巻きを咀嚼し美味しそうに食べる。
「どれどれ?ん…旨い!」
「でしょ♪」
俺達だけじゃなく、沙織達.祐一達.龍臣達もカップルでおやじの料理を堪能し話してた。
それから皆んなで酒も進みサワ-や焼酎に変え、料理もどんどん無くなりシイ-での話しで盛り上がりガヤガヤ…賑やかだ。
その内チラホラ…と常連さんも店に入って来た。
「おう、今日は賑やかだな」
「すみません。騒がしいですか?」
「いや、若い子達が居るとおやっさんが喜ぶ」
「ありがとございます」
いつもの常連さんだろうな、ミキ達とも馴染みらしい
話しだけじゃ飽き足らず誰かが沙織から送られてきた写真を見出すと、俺達もスマホを出し写真を見た。
全員送られて来た写真はほぼ一緒だ。
俺のスマホをミキと一緒に見ながら話す。
「沙織さんの所で、初めて龍臣達の仮装見た時は驚いたよ。似合い過ぎて」
俺と祐一.龍臣の仮装した格好の写真を見ながら思い出し話す。
「それを言うなら優希達だって似合ってたぞ。ほら、この写真なんかどこから見ても綺麗だ」
「その写真より、こっちが写りが良いぜ」
写真を見ながらの会話も楽しかった。
なんやかんや言って良い思い出になった。
それからアトラクションは何を乗ったか?とか1番良かったアトラクションはどれだったとか?シイ-での話は尽きず酒も進む。
沙織から送られてきた写真以外で、自分達が撮った写真の見せ合いが始まった。
「見て.見て~♪ ダッフィ-と撮った写真だよ~♪」
俺とミキとダッフィ-で撮った写真を真琴君達に見せて居た。
「良いなぁ~♪ 並んだでしょ?」
「うん♪ 結構、並んでたけどね。伊織さんと2人で話してたから長く感じ無かったよ」
「僕はミッキ-の所に行きたかったけど…やっぱり並んでたから止めた。その代わりマリ-ちゃんと撮ったよ♪」
「うわぁ~♪ 可愛い~マリ-ちゃん♪」
「そうでしょ♪」
「どれどれ~♪」
「見たい.見たい」
沙織と優希さんも入って4人で写真見ながら楽しそうだ。
何だか4人姉妹(?)って感じだな~と心の中で思い4人を眺めてると沙織と目が合った。
「あっ、忘れてたわ」
俺の顔を見て、そう話し沙織が自分のスマホを弄り出した。
「皆んなにミッキ-の水上ショ-の動画送るわね」
ピロ~ンピロ~ン……ピロ~ン…
あっちでもこっちでもLineが鳴り響く。
俺もLineを開き動画を見て、あのロマンチックな雰囲気とショ-の事を思い浮かべた。
「このショ-良かったよな」
「うん♪ 物語になってるのがまた良かった~♪ また見たいですね」
「そうだな」
俺とミキが動画を見ながら話してると、やはりそれぞれカップルで動画見て楽しそうに話してた。
動画を見終わる頃に、沙織がまたニコニコと笑顔で話す。
「皆んな~♪ とっておきの写真を送るわね~♪ 凄~くロマンチックなんだから~♪」
「沙織さん、あれ皆さんに送るんですか?本人達だけで……」
「あら、大ちゃん。あんなロマンチックな写真私達と本人達だけじゃ勿体無いわよ~♪ 皆んなで共有しなきゃ♪」
「でも……」
??????
俺も皆んなも何の事か?さっぱり解らないが、矢島君だけは解ってるようで、皆んなに送る事は止めさせようとするが聞くような沙織では無い。
「何?何の写真なの?」
「気になる~」
真琴君や優希さんが沙織に問い質すがニコニコするだけで焦らす。
「何の写真だと思います?」
「どうせ、くっだらねぇ~写真だろ」
俺とミキの会話が聞こえたらしく。
「下らないかどうかは、写真見てから聞くわ♪」
スマホをカチャカチャ操作し
「送ったわよぉ~♪」
楽しそうだ。
ピロ~ンピロ~ン…ピロ~ン……
また、あっちでもこっちでもLineの音が鳴る。
「うわぁ~何だ~これ」
「マジ?」
「ロマンチック♪」
「本物みたい♪」
Lineを開き送られてきた写真を見て、それぞれ感想を漏らしニタニタ…俺を見て笑う。
何だ?気持ち悪いなぁ~。
俺もカチャカチャ操作しLineを開いた。
送られてきた写真を見て……俺は一瞬固まった。
数秒後に、我に返りやっと声を出した。
「な、何で、こんな写真あるんだよぉ~」
沙織に抗議するとニコニコ笑って話す。
「たまたま近くに居たのよ♪ そしたら、こんな良いシ-ンが見れちゃって~♪ 慌てて写真を撮ったのよ。良い写真でしょ?」
確かに良い写真だった。
海辺の夕陽を浴び、お姫様に片膝を着き綺麗な足に靴を履かせてる写真だった。
もう1枚あり、それはやはり夕陽を浴びまるでキスしてるようなシルエットだったが、実際は額をくっつけて見つめ合ってる写真だ。
少し遠目で夕陽に浴びシルエットだけだが、解る人は俺達だと解る。
いつの間に~。
そう言えば、少し周りに野次馬が居たような…。
ミキは写真を見てやはり自分達と解ったらしく、さっきの俺と同じく固まり、そして……頬を染め恥ずかしそうに俯いた。
可愛い~な♪
そんなミキに真琴君が声を掛けてた。
「ミキ~、凄~く良い写真だよ。このままポスターか広告にでもできそう♪」
真琴が放った言葉で皆んなも話し出した。
「うん、凄~く良い。夕陽に浴びてロマンチックだよ」
「本当に、映画のワンシーンみたいで良い~よ」
「ちょっとキザっぽいけどな」
「地(じ)で、シンデレラ物語やってんじゃねぇ~よ。ん…ガラスの靴履かせたのか?」
「そうだろ。はい、お姫様~靴を……とか何とか言ったんじゃねぇ~」
段々と野次になり始めた。
「違う! この時は写真撮らせて欲しいって言う女子高生から走って逃げて、そんでミキの靴が脱げたんだ。それで履かせてたのを撮られたらしい。意図的にやったわけじゃねぇ~」
「じゃあこっちは?どう見てもラブラブだ」
「そっちは……余りにもミキが可愛いから…」
「い、伊織さん!」
俺の腕を引っ張り止めるミキ。
「ま、良いんじゃねぇ~。仲が良いって事だろ」
「そうだな。こんなラブラブ写真見せられたらな」
「龍! 止めなよ。本当に良い写真じゃない」
「祐さん! ミキ達の写真なんだから別に良いじゃん」
俺を揶揄って楽しんでる龍臣と祐一は優希さんや真琴君に注意されて大人しくなった。
ざま~みろ!
ったく、沙織の奴~。
別に、皆んなに写真送らなくっても良いだろうが。
でも、改めて写真を見ると凄~く良い写真だった。
「ミキ、凄~く良い写真だね。この片膝着いてって1度はやって貰いたいシチュエーションだよね~。お姫様と王子様の格好してるから嵌り過ぎだけどね。成宮さんってロマンチストなんだね~」
「このシチュエーション?……部屋でOXOX OXOX…」
余計な事を言うな!っと、直ぐにミキの口を手で塞いだ
部屋でもやった何て知ったら、また龍臣と祐一に何言われるか解んねぇ~からな。
だが、長い付き合いの彼奴らには解ったらしくニヤニヤ…してた顔は無視してやった。
そんな事もあったが、楽しく飲み食べ騒いだ。
シイ-に出掛けた8人での良い思い出になった。
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