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第705話

「ほら、早くしろって~」 「大丈夫ですって~」 「ダメだ! 俺の責任でもあるしな。良いから、早くしろよ。時間無くなるぞ」 「……どうしても?」 「どうしても‼︎」 「……解りました。重かったら言って下さい」 「大丈夫だ!」 少し言い合いがあったが、俺が頑として譲らないと解ると、ミキは渋々俺の背中におぶさってきた 「荷物は持ってくれよ。少し揺れるかも知れないが我慢しろよ」 「……恥ずかし…な」 「誰も見てないって。ホテルのプライベートビーチだし、殆ど人気はないはず。もし居たとしても今日限りで、もう会う事もないんだから気にしなくて良い」 「まあ……そうですけど」 「良し! 行くぞ‼︎」 「お願いします」 本当は颯爽とお姫様抱きでビーチまで行きたかったが……目の前と言っても、やはり少し距離はあると思いおんぶして行く事にした。 俺なりにミキの体を気遣っての行為だった。 ミキも俺の気持ちは解ってくれてるが、恥ずかしい気持ちの方が勝って言い合いになってしまったが険悪な感じではない。 ミキは片手で荷物を持ち、片手は俺の首元に回し恥ずかしいんだろう、俺の肩口に顔を乗せおんぶされてた。 俺はミキの太腿に手を回し、ユッサユッサ…ヴィラからビーチを目指し歩く。 徐々に砂浜を歩き始めると、やはり歩き難くなって来る。 たまに「よいっしょ!」っと体勢を整えて、また海を目指し砂浜海岸をユッサユッサ…ザクザク…歩く。 「…ん……ぁ…」 耳の近くで微かな声が聞こえた。 ん? 俺の腰辺りに硬いモノが……気の所為か? そう思ってると、ミキが腰を引くような.隙間を開けようとする仕草をした事で確信した。 は~~ん! そうか! おんぶされてユッサユッサ…歩いてたからな。 揺れて、俺の腰に擦れて硬くなったって事か。 「よいっしょ!」 また大きく揺らし体勢を整える振りをし、腰を引くミキの尻に片手を回し押さえつけるようにし、片手は太腿をがっちり抱える。 硬くなってるミキのモノに気付かない振りで、わざとユッサユッサ…揺らしながら砂浜を歩く。 「やはり砂浜は歩き難いな。落ちるなよ。ちゃんとしがみついてろよ」 最もらしい事を口にし、ニヤニヤ…顔が止まらない。 「あっ……は…い……ぁ」 俺に気付かれないように我慢しながら声を抑えてるようだが、それでも感じてる声が漏れ、耳元から微かに聞こえる。 俺のモノも反応を示し、海水パンツの前が張ってくるのが解り、尚更歩き難い。 ミキの体を労るつもりでおんぶしたが、これは思わぬ副産物だったな。 ラッキー‼︎ 「もう海だ。荷物もあるし、木陰になってそうな所に行こう」 プライベートビーチと言っても、ホテルを利用してる観光客は数組程泳いだり砂浜で日光浴したりと、各々海を満喫してる姿が見えた。 そこで俺は少し離れた場所にミキをおんぶしながら移動し、誰も居ない事を確認し木陰になってる場所でミキを下ろす事にした。 「さて、ここに荷物置いて、シュノーケリングマスクだけ持って海に入ろう。下ろすぞ」 「ぁ…う…ん……う」 下ろす前にわざと何度か揺すり、ミキのモノが擦れるように意図的にしてた事には気が付かないようだな。 まあ、俺に気付かれまいと自分の事で精一杯なんだろうが、必死に隠し微かに漏れる声が卑猥な感じがし興奮させてる事は本人は解ってないんだよなぁ~。 俺の背中から下り荷物を木の根元に置き、決して前を向かずに俺に背中を見せてるのが、いじらしいって言うか.可愛いらしい。 海水パンツは突っ張って解り易い状態なんだろうな。 俺も興奮して同じような状態だからな。 ミキに振り向かれる前に、俺は海に入る事にした 「先に入ってるから、シュノーケリングマスク忘れずに持って来いよ」 「は…い」 荷物をごそごそやりながら、小さな返事が聞こえた。 大した荷物なんか無いんだが……恥ずかしいんだろうな。 サンダルをその場で脱ぎ捨て砂浜を走り海の中へその勢いのまま入って行った。 ザァッザァッ…ザクザク…… 伊織さんが海に向かって砂浜を走る音が聞こえ、顔を向けると、やはり伊織さんの走る後ろ姿が見えた。 ヴィラから海に向かう時におんぶされ、最初は別に何とも無かったけど……伊織さんがユッサユッサ…歩く度に、俺のモノが伊織さんの腰で擦れるのを意識し始めたら、もうダメだった。 1度意識すると気持ち良さで声が出そうになるのを必死に抑えた。 歩く度に微妙に擦れるだけでも感じてるのに……伊織さんが体勢を整えるのに大きく揺らすと、俺のモノも大きく感じてしまい自分でも硬くなっていくのが解りヤバいと思って腰を引き隙間を開けようとすると、伊織さんは落ちそうになると思ってなんだろうけど、太腿からお尻に手を当てがい腰を引くにも引けない状態で……困った。 歩く度に微妙に前が擦れ、俺も腰を押しつけ擦り付けようとする行為と漏れそうな声を抑えるのに必死になった。 それなのに……俺の気も知らずに…わざとじゃないと思うけど……お尻に回ってた手が「よいっしょ!」と大きく揺らす度に、後孔を掠めるように時折触れるのには声が出そうになって…本当に困った。 伊織さんが俺の体の事を考えて、おんぶして海に連れてってくれてるのに……優しい伊織さんの行動に対して感じてる自分がハレンチな感じがして……伊織さんにバレたら恥ずかしい‼︎ 早く海に着かないかと何度も願った。 背中から下ろされても、伊織さんの方を向けずに時間稼ぎしてた事は、態度が悪く思わなかったかなぁ。 元気良く海に入っていく伊織さんの姿を見て、少し反省した。 「お~~い! ミキも早く来いよ~~」 海の中で手を振って待ってる伊織さんに呼ばれたけど……。 まだ硬さがあり、海水パンツが突っ張ってるけど……2人分のシュノーケリングマスクで隠しながら俺も海に向かった。 海に入っちゃえば……解らないし治まるだろう。 ニコニコ笑顔で待ってる伊織さんのその笑顔に隠された思惑には気付かずに、自分の状態を悟られないように必死になり、俺も笑顔を見せ海の中に入って行った。

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