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第769話

2時間程で、俺は目が覚めた。 まだ腕の中で、ミキはスースー…寝息を立て寝てる。 あ~、良かった‼︎ 夢じゃなかった! 俺の腕の中に、ミキが居る‼︎ その想いと可愛い顔をして寝てるミキが愛おし過ぎて、ついギュッと強く抱きしめてしまった。 「ん…んん……」 俺の力が強かった所為なのか?ミキが身動ぎし目をゆっくり開けた。 「あっ! 伊織さん」 背後からミキの顔を覗きに込んでた俺の名前を呼び、ふわりと笑った。 俺の好きな笑い顔だ! この笑顔を失わなくって、本当に良かった。 「目を覚ましたか?」 「ん…凄くあったかくって、ぐっすり寝ちゃった」 それは…俺の腕の中が安心出来る!って事か。 嬉しかった。 「もう直ぐ、日にち変わりそうだな」 「本当だ~」 「あ~、腹減った~」 「俺も」 「この2日間ろくに食ってねーから。何か、ホッとしたら急に腹減った!」 「……俺も殆ど食べなかったから。大将が気を遣って色々持って来てくれたけど……喉通らなかったから」 「……同じだな。良し! 何かあったかな?」 「俺、何か作ります」 直ぐに動き、俺の腕から去っていった。 腕の中に居たミキが居なくなると急に寂しく感じ俺も直ぐにキッチンに向かった。 「何か、あったか?」 冷蔵庫の中を確認してるミキに声を掛けた。 「……伊織さん。カレー食べなかったんですね?」 「あっ!……忘れてた! 済まん!……食べられそうか?」 「冷蔵庫に入ってたし、熱を入れれば大丈夫だと思いますけど」 「じゃあ、それ食べよう! 折角、ミキが作ってくれたカレーだ! 勿体ない!」 「大丈夫だと思いますけど……お腹痛くなっても知りませんよ?」 「ミキも食べるだろ?」 「はい」 「だったら、良い! 腹も痛くなるのも一緒だ」 「……トイレの取り合い……困る」 「腹痛くなる前提かよ~。大丈夫.大丈夫!」 「………ですね。お腹壊しても伊織さんと一緒なら、良いか!」 「だから、腹痛くなる前提かっつーの」 俺が突っ込むとクスクスクス……笑い出した。 そのミキの笑顔につられ顔を見合わして笑う。 やっぱ、ミキが部屋に居ると全然違う! ほんわかと暖みがあって癒される。 そして2人でカレーを食べた。 意図的ではないが、冷蔵庫に寝かせてたカレーは凄く美味かった。 もう、お互いの口からあの2日間の事も永瀬の事も話題にしなかった。 ただ、2人で居られる事を楽しみ喜びを感じてた 「あ~、腹いっぱいだ!」 「俺もです」 久し振りの食事に満足し、腹を摩って話してた。 その姿をクスクス……笑いながら見てる。 ん?……おやじ臭かったか? 「……おやじ臭いか?」 「違う.違う。伊織さん、外では、そんな事をしないけど、家の中だと食事終わると必ずやるなぁ~って」 自分では無意識でしてた事だった。 それだけ部屋ではリラックスしてるって事だな。 俺が気づかない事を……ミキが俺の事を良く見てると実感した。 「気づかなかった。だが、おやじ臭いから気をつけないとミキに幻滅されちまうな」 「そんな事無いよ。俺、伊織さんのその姿好きなんだ! 俺の料理に満足してお腹いっぱいで幸せそうな顔をして、お腹触ってるの見るのが」 「ミキは料理上手だからな。美味過ぎてついつい食べ過ぎる」 「それ褒め言葉です」 あ~、この何気ない会話も幸せに感じる。 「伊織さん、先にお風呂入って下さい。その間、片付けちゃいますから」 「………一緒に入らないか?」 「えっ……あ……うん」 躊躇いがちに返事したのは、恥ずかしいらしい。 頬が赤くなってる。 可愛い~な。 「直ぐに終わるだろ?先に入って待ってるから、終わったら来いよ」 「…はい」 俺もミキもスーツの上着を脱いだだけの格好だった。 上着を持ちクローゼットに仕舞い部屋着に着替え下着を持ち浴室に向かった。 一緒に風呂に……自分から言い出したが、俺も少しだけ……恥ずかしい。 それは‥…もう既に俺のモノが反応示してたからだ‼︎

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