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第795話

仕事終わった後に、龍臣の実家に今日集まる事になってた。 ミキも交えて、龍臣からは調査報告と優希さんとは、法的な手段の事も含め話し合う予定だ。 色々気になるが、今日で何らかの方向性も出る筈だ。 やっと終わる!と気持ちも軽くなってた。 これで、あの煩(わずら)わしい女とも縁が切れる! 本当に、この数週間は辛かったしイライラ…した 何を言ってもはっきり断っても話を聞かず、どんな頭をしてるのか⁉︎脳内変換が激しく妄想も進むしで話しにならない。 はっきり言ってもダメ! 無視してもへこたれない! 図々しいって言うか……こっちの神経が保たない でも、やっと終わる! そして、ミキとの平穏な生活があと少しで戻る! そう思いながら、午後から外回りで皆んな出払ってる課で就業終了時間まで仕事をしてた。 定時刻を30分程経ち、そろそろ帰ろうか?と机の上を片付けてた時だった。 俺の机の内線電話が鳴った。 「はい、海外事業部1課の成宮です」 「成宮課長。受付に、お知合いの方がお見えです」 受付の女の子は帰ったらしく、警備員が代わりに内線を掛けてきた。 知合い? 誰だ? 龍臣か、優希さんだろうか? 迎えに来た?……とか。 「解りました。直ぐに向かいます」 電話を切って、取り敢えず1階の受付に行く事にした。 エレベーターで下り受付付近を見回した。 そこには警備員と親しそうに話してるあの女が居た! 何で⁉︎ 今週は、龍臣に言われ1度だけ駅で対峙したが、その後は、やはり駅で2回程待伏せされたが無視を決めてた。 会社には来ないと思い油断した! 受付に近づき、警備員と話す女に話し掛けた。 「何しに来た⁉︎」 「あっ! 成宮さ~ん。食事に行こうと思って、何度誘っても言う事聞いてくれないから……。電話して貰っちゃった~」 俺と女の話が何だか噛み合わないと知り警備員は不審に思ったらしい。 「あの~、成宮課長。知合いですよね?」 「え~! 成宮さんって課長なの?若いのに凄~い! やだ~、警備員さんったら。知合いって言うか.彼女候補で~す。でも、直ぐに正式な彼女になるけどね~。ね?成宮さん」 「彼女さんですか?そうですか。それはすみません」 「いや、彼女とかじゃないが……。取り敢えずは知合いだ。ここでは話しにならない。取り敢えず外に出よう。今、荷物持って来る」 「いいけど~、食事に行くならね」 受付での俺達をジロジロ…見る会社の人達に誤解されたら敵わないと、女の作戦に嵌るようで嫌だったが、取り敢えず会社から離れようとその場では考えた。 「解った! 駅で待っててくれ」 「良いけど…。待ってて来なかったら、また…」 半分脅しのように話す女に嫌悪感と怒りがあったが、ここで言い合うよりマシだと思い約束し、会社から出て行く女を見届け課に戻る為にエレベーターに乗った。 あの女~‼︎ とうとう会社付近に出没するだけじゃ~埒があかないと会社に乗り込んで直接連絡してきやがった‼︎ 何人かに見られてる! はあ~、月曜日にはどんな噂が広がってるやら。 食事.食事…と煩く言う女! 1度、食事に行けば気が済むのか? 俺が見向きもしないから、こうやってムキになってるのか? そんな事を考え、課に戻り龍臣の携帯に電話した ♪♪♪♪……♪♪♪♪… 「あ~、俺だ!」 「龍臣、あの女が知合いだ!と言って、会社の受付から電話してきやがった!」 「はあ~、また凄いなぁ~。直に突撃か~」 「他人事だと思って‼︎ 食事.食事って何度も煩せーし、他の社員の手前、会社で揉めるのもマズいと思って、今はどうにか駅で待つように話した。なあ、俺があの女の誘いに乗らないから意地になってんのか?だったら、1度食事に行けば気が済むのか?どう思う?」 「ん~~。まあ、それもあるんじゃね~の。自分に自信があってプライドが高いっつー事だろ」 「やっぱ、そうか。だったら、1度食事すれば気が済むつー事だな。解った! 今日、決着直につけてくる‼︎ 1時間位食事しながら話しはっきり言ってやる‼︎ その結果次第で、優希さんに頼んで法的手段に出るか?決める‼︎」 「それで納得してくれたら、お互いその方が良いけど……。気をつけろ‼︎」 「ん、ICレコーダーにも録音しておく! 終わったら連絡する。その後、龍臣の実家に行って報告する」 「解った! 優希と美樹君と待ってる。くれぐれも気を付けろ‼︎」 「解った。優希さんに連絡しておいてくれ! 俺はミキにLINEしておく」 「ん、解った‼︎ 何かあったら直ぐに連絡しろ‼︎」 それから俺はミキにあの女と直接対決する為に話し合いには遅れる事をLINEした。 そして帰り支度をしICレコーダーをスーツのポケットに忍びこませ、顔を引き締め直接対決しに向かった。 その時に、やけに龍臣が何度も気を付けろ‼︎と言った言葉が気になってた。 その龍臣の言葉の意味が後で解った。 あの女はとんでもねー事を企んでた。

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