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第854話

チェックアウトの手続きをし、ロビーで俺と龍臣.祐一と矢島君とで、今日のこれからの予定を確認し、ホテルを出発する事にした。 俺達から少し離れた所で、ミキ.真琴君.沙織.優希さんとキャッキャッ…と楽しそうに話してる所に 俺は声を掛けた。 「お~い! ミキ、そろそろ行くぞ~」 「は~い。待って~、伊織~」 そう返事が返ってきて、真琴君達に向き直り「行こうか」と言って、他の3人を引き連れて俺達の元に歩いて来た。 俺の隣にミキが.祐一の隣に真琴君.龍臣の隣に優希さん.矢島君の隣には沙織が……それが当然とでも言うように自然にそうなってた。 「じゃあ、車に乗って出発しようぜ!」 龍臣が皆んなに声を掛けて、ロビーを抜けホテルを出てワイワイ…ガヤガヤ…と駐車場に向かった 来た時と一緒で、龍臣達と沙織達.祐一達と俺達と2台に分かれて車に乗る事になった。 それぞれの車に乗り込む時に、俺は沙織に声を掛けた。 「ありがとう。沙織」 一言、礼を言いたかった。 多くは語らなかったしわざわざ礼の意味も言わなかったが、沙織なら何の事か解ってくれてると思った。 珍しく俺が沙織に対して礼を言ったもんだから、沙織は一瞬驚いた表情をしたが、直ぐに澄ました顔をして言い放った。 「あら、何の事かしら?」 そう言って車に乗り込んでしまった。 解ってるくせにな。 本当に、素直じゃねーな。 何の事か知ってるくせに知らない振りをする沙織の優しさを感じた、そして照れてるのも俺には解ってた。 「伊織~、行くよ~」 先に、後部座席に乗ってたミキが ‘早く~’ と手招きし、俺も直ぐに車に乗ると真琴君は笑顔だった そして祐一も言葉にはしなかったが ‘良かったな’ と、目で合図してきた。 2人にもバレたようだ。 ま、一緒に居る時が多いしな。 いずれ解る事だが……俺が喜んでる事もバレてると思うと……気恥ずかしいな。 そんな中で、ミキだけは相変わらずだった。 「これから、どうするの?朝はビュッフェでたくさん食べちゃったから~、お昼は少し遅め?またお蕎麦が良いなぁ~。この間食べた時に凄く美味しかったから。皆んなにも食べて欲しい~」 やっぱ……鈍感なんだな。 俺達3人の空気が読めて無い……ま、そう言う所も可愛いが……時と場合にもよるか。 「ああ、さっき龍臣達とこの後の予定をざっくり決めたからな。折角だから観光して、この間と同じ店は無理だが蕎麦屋に行く予定だ」 「ねぇねぇ~、ミキが言ってた蕎麦クレープも気になるぅ~」 「普通のクレープと違って、凄く香ばしくって美味しかったよ。マコにも絶対食べて欲しい!」 「絶対、行きたい! 祐さん、良いでしょ?」 「そう言うと思って、それも予定に入ってる」 『やったー』 幼稚園児の遠足じゃねーんだから。 俺と祐一はそんな大喜びする2人を見て、つい笑ってた。 「出発するぞ」 『は~い』 祐一の声に2人揃えて返事をしてる。 子供か!……でも、可愛いな。 「そう言えば、どこに観光行くの?」 「ああ、さっきロビーで龍臣達とスマホで検索して、やっぱ軽井沢の方が見る所ありそうだと話しになって、白糸の滝とチョコレートファクトリーに行こう!って決まった」 「マコ~、チョコレートファクトリーだって~♪」「やったね! 楽しみ~♪」 白糸の滝はどうでも良いのかよ~。 「他にも良さそうな所あったんだが……やっぱ、2月は雪深い所為なのか?冬季休館の所が多かった」 「そうなの?因みに、どこ?」 「ん?ムーゼの森って言って、軽井沢絵本の森美術館とか.おもちゃ博物館とかで構成されてるミュージアムなんだが……残念だったな」 寒さも防げるし、色々見て回るのも面白そうだったが……ミキも喜びそうな所だった。 「残念だけど…また、行けば良いから」 「そうだな」 「その時には、僕達も行く~」 「真琴君、そこは遠慮してくれよ~」 半分本音.半分冗談で言った。 「また、皆んなで来れば良いじゃないですか~。今度は、本当にスキー旅行で来てね」 ミキならそう言うと思った。 「スキー旅行って…もう今年は無理だな。早々、皆んなの予定も合わせられないし」 「じゃあ、来年だね」 「そうだね。今度こそは、皆んなでスキー旅行したいね!」 「うん!」 来年のスキー旅行って……随分先の話なんだが… それでも盛り上がる2人に俺と祐一は苦笑してた 自然と来年の旅行の話までするミキ達。 こうやって、ずっと縁を切らずに、この仲間達とは過ごしていくんだろうな~と思った。

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