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第7話
「ねぇ、こうさかみきって男にしては変わってるね」女っぽい名前とは気にしてたら悪いから言えなかった。
「え-と、みきって書いてよしきって読むんだ。女の子っぽい名前だろう。小さい頃は良く揶揄われたけどね」って苦笑する。
僕はその時、ミキの事を皆んなと同じように呼びたく無かった。多分、無意識の内にミキの特別になりたかったんだと今は思うだから。
「じゃあ、僕だけミキって呼んでいい?」
目を見開いて暫くして困った顔をして。
「………。ごめん、理由があって大切な人しかミキって呼ばせて無いんだ。香坂か美樹って呼んで。……折角、友達になってくれたのに、ごめん」
本当に申し訳無さそうに言うから無理には呼ばない事にしたが理由が気になって。
「無理に呼ばないよ。でも、理由だけは聞ていい?」
暫く考えて言うか言うまいか悩んでたが漸くすると口を開いて教えてくれた。
その話を聞いて本当に大切な人にだけしか呼ばせて無い理由が良く判った。
その時にこれからは楽しい事や辛い時に、いつも側に居て何でも話せる友達になろうと思ったそして、いつか必ずミキの大切な人の中に入ってミキと呼ばせて貰おうと思った。
それからは大学で会うたびに声掛けて、学食誘ったり同じ講義の時は席を隣に座ったりと一緒に居る時間を増やして携番とLINE交換もして、その内大学以外でも遊んだりお互いの家を泊まりに行く仲になった。
ミキも良く笑うようになって遠巻きに眺めてた人達も最初は僕を通して話てたがミキの人柄が解ると話をする人が増えていった。ミキも楽しそうにして居るから僕も嬉しかった。
その日もいつもと一緒で遊びに行った帰りに僕の家に泊まりに来て居た。
ミキと知り合って半年が過ぎた。
僕はずっと心に思ってた事をミキに意を決して言った
「香坂……。僕は香坂と一緒に居て楽しいし何でも言い合える友達だと思ってる。僕は香坂の大切な人に慣れたかな?」
ドキドキしながら返事を待っていた。
黙って僕の話を聞いていたミキは涙を溜めて僕の顔を見て言った。
「中々、友達が出来難い俺に園田が声を掛けてくれて遠巻きにして居た人達も話すようになって俺は園田のお陰で今、毎日が楽しい。それはいつも園田が側に居てくれるからだよ。もう園田は俺の中では大切な人だよ。これから先もずっと1番の友達で居たい」と言って溜まっていた涙が頬を伝って落ちた。
ミキの大切な人に慣れた事が嬉しくって僕まで涙が出て鼻を啜りながら
「これからも香坂の側に居てずっと1番の友達で居る。もう、僕もミキって呼んでいい?ずっと香坂の大切な人に慣りたかったんだ」
「ありがとう。園田にはミキって呼んで欲しい」と言ってまた涙を流す。
「やっと、ミキって呼べる。ミキ泣き虫だなぁ。」と言って2人で涙を拭いて笑い合った。
「ミキ、僕の事も園田じゃなく真琴って呼んで」と言ったら、ミキは暫く考えて
「俺も園田の特別な人に慣りたいからマコって呼んでいい?」ミキが言った。
ミキが僕の特別な人に慣りたいって思ってくれたのが嬉しくって「うん、うん。ミキだけ特別だよ」って言って笑った。
その時、初めて本当の親友に慣れたと思った事をミキの綺麗な寝顔を見て思い出していた。
「ミキの綺麗な外見だけじゃなくその綺麗な心を解ってくれる人は絶対居るから。僕はミキのお陰で祐さんに逢えた。だからミキの大切な人がもっと増えて、幸せになって欲しい」と返事の無い綺麗な寝顔を見て、僕も祐さんが迎えに来るまで寝ようと静かに目を閉じた。
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