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第40話

会社に着いてパソコンを立ち上げいつものメ-ルチェックをしながら課長と会社では上司と部下なんだから普通に接すると昨日の夜には決めて来ていたがここに来てどんな顔で合わせたらいいんだろうと考え始めていた。 田口さんが出勤して来て 「香坂、おはよう」 挨拶され慌てて 「おはようございます」と答えてると上野さんも佐藤さんも出勤して来たので上野さんに“手拭い洗顔”のポップ作りを手伝って貰ったお礼にお土産を買って来ていたので 「上野さん、この間助かりました。これ京都出張のお土産です」 「あら、気にしなくて良かったのに、でも折角だから頂くわね」 嬉しそうに受け取ってくれたから買ってきて良かった そんな遣り取りを見て 「香坂、出張どうだった?」 田口さんが聞いてきたので 「スケジュ-ルはきつかったですが凄く勉強になりました」 「2日間で成る可く周ろうと思うとどうしてもきつくなる。中々京都に行け無いから課長も挨拶周りしたかったんだろうけど…お疲れさん」 労いの言葉を掛けてくれた。 佐藤さんは「折角行ったのにそんなスケジュ-ルじゃ観光も出来ないじゃん。香坂も課長と一緒じゃなかったらな、残念だったな」 変な慰めをされて田口さんに 「佐藤は京都出張は無いな、これから永遠に。観光ばっかで仕事にならないからな」 揶揄うと「そんな事無いですよ。仕事も観光も頑張りますから1回位行かせて下さいよ」 田口さんにお願いしてるが 「お前ねぇ、観光も頑張るのかよ」ってツッコまれて3人で笑っていた。 「おはよう。楽しそうだな」 課長が出勤して来た。 「おはようございます」 其々課長に挨拶して田口さんが 「課長、出張お疲れ様でした、あの今週は出張の疲れとかであれなんで来週の金曜の夜、課長の歓迎会をしようと思ってるんですがご都合いかがですか?」 「気にしなくて良かったが皆んなで飲むのもいいな、金曜日な、解った。後で場所と時間社内メールでよこせ」 「はい、解りました」と言って上野さんと俺にも予定を聞いて2人共、大丈夫と返事をした。 どうも俺と課長が出張に行ってる間に2人でそろそろ歓迎会しないとまずいんじゃ無いかと話してたらしい、課長も忙しそうで中々言い出せなかったらしく「これで肩の荷が下りた」って苦笑いしてた。 チラッと課長を見て、良かった何と無く田口さんと佐藤さんのお陰で普通に挨拶出来た。 課長はいつも通り仕事している俺も余計な事考え無いで仕事しよう、バリバリ仕事している課長を見てそう思った。 それからは普通に接する事が出来た、課長の言うように気持ちの持ちようなんだ。 仕事は仕事個人的な事は持ち込まないって考え無いと課長とは、これから上手くやっていけ無いような気がする課長と付き合っていきたいなら俺が上手く立ち回らないと課長は大人だから卒なく熟すだろうから。 社内恋愛の大変さが解った1日だった。 朝から香坂は可愛い。 昨日の方が普段の香坂でやはり人目も引いて美しかったが会社の香坂は外見を変えているが元々の素直で優しい性格の良さが滲み出ている。 昨日の今日だ、会社と個人的な事の区別がまだ良くできていないようだが社内で付き合うなら大切なら事だ、まぁ、俺もアメリカで誘われたりしていたが会社関係とは付き合わなかった。 面倒な事になるのが目に見えているからな。 その面倒な事さえも香坂を手に入れる為なら何とも思わない。 あの性格なら最初は不安や戸惑うかも知れないが時間が経てば慣れてくるだろう、慣れなかったとしても俺が上手くやれば良いだけだ、香坂を手離すつもりは無いんだから。 チラチラと様子を見てくる姿も可愛い、ご主人様の様子を伺っている子猫みたいで。 仕事に支障が無ければ今日は良しとするか、まだ、社内恋愛は始まったばかりだ。 香坂に甘い自分に苦笑いする。

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