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第42話
鏡の前で取っ替え引っ替えして悩んでいた。
う〜んどれにしようかな?
昨日、課長と並んでも恥ずかしく無いようにしようと決めたばかりだから何回も服をあてて鏡を見て黒のスキニーパンツは決まりで上は……白Tにカ-キシャツでいいか後はネックレスとブレスレットをして黒靴.黒バックでOK。お泊り用にパンツとロングT.ハ-フパンツだけ入れて後は、ハブラシもと初めてのお泊りにウキウキする。
♪ピロ〜ンLINEが鳴って課長からだなって開くと
♪*下に居る*
もうそんな時間?服選びに時間掛かってしまった、慌てて
♪*すみません、直ぐ出ます*
戸締り確認して部屋を出た。
マンションを出てキョロキョロすると
課長は車に寄りかかり
「香坂こっち」と手を振って居る。
小走りに駆け寄り
「すみません、待ちました?」
「いや、道路が空いてたから少し早めに着いた取り敢えず車に乗れ。話は中で」
「はい」
どうして車?課長のかな?
うわぁ流石BMWだ、座り心地が良い。
「課長、車持ってたんですか?」
「前は持ってたがアメリカ行く時手離した、今日は知り合いに借りた」
実家に置いてある車を借りたが家族の話は面倒で知り合いにって言ったが殆ど知り合いみたいなもんだからいいだろう。
「そうなんですか、車って事はどこか行くんですか」
「決めて無いがどこか行きたい所は?」
「う〜ん、電車なら店をふらふらと思ってたんですが折角車なら1度してみたい事があったんですけど…」
言いにくそうだな、そんな感じも可愛いが
「何だ?」
「……笑わないで下さいね」
恥ずかしそうにしてるが何だろう興味が湧いて
「笑わないから言ってみろ」
「……え〜とドライブがてらサ-ビスエリア巡りをしてみたいなぁって。テレビで今サ-ビスエリア色々あって楽しいってやってたので」
やっぱ恥ずかしい言わなきゃ良かったかな。
「そうか、楽しみだな。車じゃないと行け無いしドライブには丁度良い」って言ってやると
「えっ、いいんですか、うわぁ凄く嬉しいです」
花が咲くようにふわりと笑うからこのまま連れて帰ろうかと本気で思ったが嬉しそうな香坂を見て止めておいた。
車内では2人っきりだし夜には泊まりに来るんだと考えると顔が緩む。
「香坂、どこら辺がいいか検索してくれ、取り敢えず車出すぞ」
スマホで検索するけど迷う。
「海老名もいいけど千葉の房総も捨てがたいし、課長、迷っちゃう」
可愛い、いつでも連れて行くのに
「じゃあ今日は千葉の館山から房総を上がってきて帰り東京アクアラインで海ほたる見るか、他はまた行けばいい」
「課長、そのルートいいですね。房総なら海の幸ですよね後、海ほたる楽しみ」
館山迄ドライブしながらスマホで検索した海ほたるの話や帰りにサ-ビスエリア寄りながら帰ってくるのでどんな所あるか検索した話で盛り上がり館山には直ぐに着いたような気がした。
館山では房総フラワーラインをドライブ。
道の両側に花が咲いていてとても綺麗で海も見えた。
「課長、凄く綺麗ですね、この先17kmも花が咲いてるみたいですよ。1〜2月は菜の花が咲いてるみたい黄色一色になるのかなぁ、それも綺麗ですよね」
「フラワーラインって言う位だからな。館山は気候も暖かいから花が育ちやすいのかもな」
「海も近いし花は綺麗だしちょっと外国っぽいですよね」
「そうだな、生えてる木もそんな感じだし。このまま海に行くか」
「はい、行きたいです」
楽しそうにワクワクしてる姿が素直で子供みたいで可愛い、ほんと色んな顔を見せてくれるどの顔も充分に魅力的だ。
海沿いを走り駐車場に車を置いて海岸迄歩いた。
海にはGW明けで人がまばらだった、香坂の手を繋ぎ歩き始めたら「課長、人が……」って言ってたが俺が離さないと解ると諦めて頬を染めてた姿が愛らしい。
海を眺めて貝殻やガラスを拾ったり蟹を見つけ楽しそうにしている、そんな姿を見てるだけで日常の忙しいさを忘れさせてくれる。
ほのぼのとして癒される。
「香坂、あっちの方にも歩くか」
人けが無い方に誘うと「はい」と素直な返事に悪戯心がある俺はちょっと居た堪れない。
香坂は、無邪気で素直過ぎて俺には良いが他の奴にもこうだと困るなぁと考える。
無自覚だからこっちが気を付けてやらないとなそこが魅力でも有るが困りもんだなと思いながら手を引いて歩くと岩場の所に着き誰も居ないのを確認して香坂を抱きしめ首筋に顔を埋め香坂の匂いを嗅ぐ。
「はあ、香坂の匂いだ」
甘い香りがする匂いを嗅いでいると
「課長、くすぐったいですよ」
クスクス笑うから我慢出来ず首筋に軽くチュっチュとキスをして頬.額.目最後に唇にチュっとキスをする。
「課長は不意打ちのキス好きですよね」クスっと笑う。
「嫌か?俺はいつでも何処でも香坂とキスして居たいが」ニヤっと笑う。
「嫌じゃ無いです」
恥ずかしのか頬に手を充てて赤く染める姿が可愛い。
もう、我慢出来ない香坂の後頭部に手を遣り咥内に舌を入れ香坂の口の中を堪能して濃厚なキスをしてやっと心が落ち着いた。
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