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第51話

ピピピピピ……。 目覚ましを止め今日からまた仕事かと起き、コ-ヒ-をセットし水を飲もうと冷蔵庫を開けるとサンドイッチがラップされていた。 取り出すと朝ご飯用とメモが有り、テ-ブルにコ-ヒ-と一緒に並べ玉子とツナのサンドイッチを味わって食べ俺は、朝から感動と感激していた。 昨日のサラダに使った玉子とツナを無駄無くサンドイッチに使う家庭的な所と俺の為に昨日は何も言わず黙って用意してくれた事に。 「ほんとに朝から可愛い事をする。まいったな。これ以上惚れさせてどうするつもりだ」 誰も見てないとニヤけただらしない顔をしていた。 それから会社に行く用意し朝から幸せな気分で部屋を出た。 会社に着いて香坂が居るのを確認しLINEを送る。 ♪*おはよう。サンドイッチ美味しかった、ありがとう* LINEを見て微笑んでる顔が可愛いと盗み見ていた。 ♪*おはようございます😃良かったです。食べてくれて* 短い文章で返信がきたが本人を見ながらLINEの遣り取りするのも社内恋愛してる感じがする。 ニヤけそうになるのを我慢し仕事に取り掛かった。 パソコンを立ち上げメ-ルチェックすると田口から金曜の夜7時たぬ吉で課長の歓迎会しますとあった。 すっかり忘れていたが自分の歓迎という事で有り難く了解と返信した。 仕事もトラブル無く夜には、いつも通り香坂にLINEし1日を終える、ほのぼのとした毎日に幸せを感じて過ごしていた。 金曜の夜、たぬ吉で課の全員が集まり個室で俺が主役と言う事で上座.両側に田口と佐藤.田口の隣に香坂.佐藤の横には上野さんという席で座った。 「それでは成宮課長、我が課にようこそ。課一同歓迎致します。今日は親睦も深めると言う事で無礼講でお願いします、乾杯」 田口の乾杯の音頭で宴は始まった。 「課長、すいません。こんな居酒屋でここ個室もあるし結構使っているので融通が利くんです」 申し訳無さそうに田口が話す。 「俺は気にしないから大丈夫だ。居酒屋も久しぶりだ」 「課長ってこういう所じゃあ無くお洒落なバ-とか料亭とかに行きそうですよね」 「佐藤、それ偏見だぞ。相手次第で臨機応変に対応する、居酒屋にもお洒落な店にも行くぞ」 「そうなんですか、すみません。なんか課長と居酒屋って合わないから」 「そうか、結構友人と騒いだりできるから使うが」 「課長も騒いだりするんですね。俺達と一緒でホッとしました」 「佐藤、課長も人間なんだから」 「田口、佐藤。お前達どっちも気付かずに酷い事で言ってるぞ」ははははは笑って話す。 「「すいません」」 2人共頭を下げる。 そんな2人を見て香坂も上野さんも笑って和やかなに宴は進んだ。 料理もどんどん運ばれ上野さんと香坂が「美味しそう」と言い合い皆んなに取り分けていた、ほのぼのとした雰囲気が場を和ませた。 世間話からアメリカ支社の話を田口は聞きたがり、苦労話からトラブルの対処法など面白可笑しく話すと笑ったり感心したりと興味津々だった。 佐藤と香坂も疑問に思った事は聞いたりと中々実りある話ができた。 宴が終盤に掛かるとやはり恋愛話に発展していった。 「最近、なんか上手くいかないんですよね」 佐藤が口火を切って話出す。 「お前ねぇ、合コンばっかりやってて、そこで彼女見つけようなんて無理じゃねぇ。確実に欲しけりゃ会社の子か紹介とかの方が良いぞ」 「俺は、合コンの雰囲気が楽しくって好きなんですよ。ああいう場だと本質が分かるし良い子いたらゲットしてって、田口さんこそ彼女出来たら全然誘っても来てくれないじゃあないですか?」 「お前の合コンの人数合わせに俺と香坂を使うなよ。な、香坂。それに彼女いるのに行ける訳ないだろ」 慌てて「俺と田口さんは人数合わせですから合コン行っても田口さんは兎も角、俺なんて誰も相手しませんよ」 チラッと俺を見て話す。 俺が転勤前の話だろうが面白く無いが仕方ない。 「お前そうでも無いぞ。香坂は気が付くし女の子に優しいから評判良いぞ、田口さんは駄目でも、また、誘うからな」 「えっと、それは祖母に女の子には優しくって言われていたので」 苦笑していた。 「佐藤さん、香坂君にはそんな合コンで彼女作って欲しく無いですよ。そんな所に来る子は計算高くって派手な子が多いんだから、香坂君には素直な優しい子が良いんですよ」 香坂贔屓の上野さんが力説する。 「上野さんそれこそ偏見ですよ。中にはそういう子もいるけど、そんな子ばっかりじゃないですよ。上野さんは香坂に甘いんだから少しは俺にも優しくしてして下さいよ」 上野さんに媚びるが 「佐藤さんと違って香坂君は素直で良い子だから。ね、香坂君」 香坂は照れて佐藤は拗ねている。 上野さん、香坂は既に彼女じゃあ無く彼氏持ちなんだがと心で笑った。

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