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第72話
前に2人で見に行った車が置いてあった。
「わぁ、やっぱりこの色で正解でしたね。凄くカッコいい」
「香坂が選んだお陰だな、俺も気に入ってる。どうぞ、お姫様」助手席のドアを開ける。
「何それぇ、ふふふ…お邪魔します」
俺も運転席に座り「座り心地は?」
あっちこっち見て
「凄くいいです。外観も良いけど中も高級感あって良いですね」
「そうだな、なかなか良い買い物した。どうする?行き先は特に決めて無いが適当にドライブするか」
「はい、それで良い所あったら寄り道しませんか?」
「そうするか。よし、行くぞ」
当ても無いドライブが始り、車内ではラジオから流れる音楽に、歌手当て.曲当てクイズをしたり、風景を見て話をしたりと楽しかった。
スマホで位置確認している香坂が
「課長、この先に大きい公園ありそうですよ。行ってみませんか?」
「降りて散歩でもするか?ずっと車の中で疲れただろう?」
「座り心地良いし俺は疲れませんが、ずっと運転で課長が疲れませんか?それに散歩もしたいです」
「じゃあ、公園行って散歩しよう。昼飯前に少し体動かして、腹空かせておくか」
香坂の誘導で公園の駐車場に着いた。
降りて園内を散歩し見渡すと家族連れや恋人同士と結構人が居た。
「結構大きいな。ボ-トもあるぞ」
「男2人でボ-トは無いですよ。緑も多いし花も沢山咲いて良い所ですね、遊具もあるから家族で来てる人も多いですね。お弁当持って来たかったですね」
「本当だな。今度は公園を目的地にして弁当持って行こうな」
「それ良いですね。楽しみ♪」
話しながら風景を見て散歩して歩く。
「課長、あそこに動物達が少しいるみたい。行きましょう」
歩いて着くと山羊.羊.豚の餌やりが出来るのとモルモットとウサギは触れ合いが出来るようになっていた。
100円払って「沢山、食べな…横取りしないの」
動物に話し掛けて餌やりをする姿を可愛いなと眺めていた。
「もう、終わり」と動物に言い「課長、あっちの触れ合い広場行きましょう」にこにこして歩き出す。
ベンチに腰掛けモルモットを膝に抱き、頭を撫でて
「可愛いですね。課長は動物は好きですか?犬派猫派?1番好きな動物は?」
隣に座り「動物は好きでも嫌いでも無いな。そうだな?どっちかと言えば犬派だな。1番好きな動物は…香坂だな」くっくっく
「香坂は?」
「俺は動物じゃないですよぉ、俺は飼うなら犬かな。でも見て可愛いのは猫ですね。最近はうさぎとかフェレットが人気で飼う人も多いらしいですよ」
香坂の膝にいるモルモットを撫で
「へぇ、時代は変わったな、前は飼うなら犬か猫だったのにな、爬虫類は?」
嫌そうな顔をして
「俺、爬虫類苦手です。色も不気味な色してたりするんで…気持ち悪い。課長、まさか好きなんですか?」
そんな顔しても綺麗なんだなと思いながら
「俺はどっちでも無い。触るのは抵抗あるが見るのは平気だな」
「良かった。爬虫類でも飼おうなんて言われたら、もう課長の部屋には行けないと思いました」
「おいおい、そんな事で言うなよ」
「いいえ、本気です」ふふふと笑い。
「今度は、うさぎを抱っこしようかな」
うさぎを捕まえに行くが中々捕まらないのを見て助けてやるかとうさぎを捕まえに行く。
結構な時間触れ合い広場にいた。
「香坂、そろそろ散歩して車戻るか?」
「はい」
触れ合い広場を離れ園内を散歩する。
さっきのうさぎの可愛さを語られ「懐かれた」と嬉しそうに話す姿がうさぎなんかよりよっぽど香坂の方が可愛いと思って聞いていた。
園内を散策しながら歩き駐車場に着いた。
車内で「昼すぎたな、帰りがてら良さそうな店に入るか」公園を後にし車を走らせる。
適当に帰る道を走らせていると天ぷら屋があった、そこに入る事に決めて2人共天重を頼んで「衣がサクサクして美味しい」と喜んで食べている。
適当に選んだ店だが当たりだなと美味しく食べ、帰りはス-パ-に寄り香坂がまた手際良く選び、レジで清算し俺のマンションに帰った。
部屋に入り「はあ、歩き慣れてないから、やはり疲れたな」
ソファに座る俺に買ってきた食材を冷蔵庫に仕舞う香坂は「俺は結構休みの時ふらふら見て回ったりするから…でも公園楽しかったですね」
コ-ヒ-を2人分入れ、自然と俺の前に座るから背後から抱きしめ
「そうだな、今度は香坂が言った通り弁当持って行こうな」
「はい、楽しみ♪」
「動物好きなら動物園も行くか?夏には水族館もいいな」
「うわぁ、嬉しいです」ギュっと抱きつかれてそんなに喜ぶなら、どこでも好きな所に連れてってやると密かに思った。
そこからは夕飯作るまで時間があったから香坂を抱きしめたまま2人でのんびりテレビを見て過ごした。
2人共テレビを見ていて、いつの間にか寝てしまったようだ。
香坂を抱きしめたまま寝ていたから、俺が動いた事で香坂も起きた。
「知らないうちに寝てたんですね。もう、夕飯作らないと」
時計を見ると7時過ぎで、香坂の言葉に俺は考えていたお仕置きを実行する事にする。
さて、香坂はどうするかな?
キッチンに向かう香坂の後ろ姿を見て、ニヤニヤしてしまう。
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