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第80話

話を変えるかのように 「お前、雰囲気変わったな」 「香坂と出会って付き合うようになってから、自分でも変わったと思う」 「あの何でも割り切った考えの持ち主がねぇ。お前付き合う相手にも、初めから期間限定で割り切った付き合いじゃないと付き合わないとか言ってた奴がねぇ」 昨日の夜に考えてた事を言われ、昔の事とは言え恥ずかしい。 「まぁ、学生の時の話だろう。昔の話じゃねぇか」 「そのくせ、付き合った相手がデ-トしたいと言えば行くし、物買って欲しいと言えば買うし、変な所優しくするんだよな、罪作りな奴だよ。で、浮気もするし」 「俺からは言った事ない。それに付き合ってるんだから、言われたら当たり前だろう。最低限の事をしたまでだ。浮気は最初から言ってあったからな、了承済みだ」 言われっぱなしは気に食わないから反撃に出てやる。 「祐一だって、裏では5~6人近くセックスフレンド擬(もど)きが居ただろう。お前の場合好きとかじゃ無く、興味ある奴か情報通の奴が相手だったはず、お前の方が酷くないか?」 「お互い利害が一致した関係だったんだ。それにベットト-クは1番口が軽くなるからな」ニヤっと笑う。 「お前、本当最低だな」 「まあ、龍臣には負けるがな」 「あいつには誰も勝てねぇよ」 2人顔を見合わせて、はははは…笑い出す。 テ-ブル席でキャッキャッと言い合ってる香坂と真琴君を見て 「昔の事は兎も角、愛する人がいるって良いもんだな」 しみじみと話すと祐一も2人を見て 「ああ、解る。俺もマコに出会って初めて思ったからな」 それから祐一に香坂の天然な話、男にナンパされてもこういう店じゃ無いとナンパだと思わないと言う話を事細かく説明した。 「ミキは変な所、純粋だからな。そこが面白くって俺は気に入ってるが」と言いつつ大笑いしていた。 「珍しい、祐さんが大笑いするなんて」 真琴君と香坂がいつの間にか近くに来ていた。 「もう、話は終わったのか」 「はい、それでマコと話てたんですが、4人でディズニーランド行きませんか?」 「はあ?」 「えっ、だめですか?マコとWデ-トしたいなって、祐さんだめですか?」 「マコは行きたいのか?」 「……ミキ達と一緒に行きたいです…でも」 「解った、行くか。ただし混むから学生が休み終わってからだ。9月で良いか」 マコがパァっと明るく笑い 「祐さん、良いんですか?疲れてるのに」 「たまには良いだろう。マコ、あんまりどこ行きたいとか言わないからな」 「嬉しい。ありがとう祐さん」 へぇ祐一には、しおらしいんだと思っていたら 「祐さん。最近、マコをどこかに連れてったり出掛けてますか?祐さんが夜の仕事だから疲れてるのは解りますが、家でまったりするのもいいけど散歩でも良いですし、場所はどこでも良いから、2人で出掛ける事が大事なんですよ。それに祐さん、マコに愛してるとか好きとかちゃんと言ってますか?言わないとダメですよ。課長なんか、毎日おやすみLINEくれるし、愛してるって何度も言ってくれるし、いつも抱きしめてもくれますよ」 一気に捲したて話す香坂に、俺は照れて祐一と真琴君はア然としている。 「おい、香坂」止めると「解った。俺もマコが気を使ってくれてるのは解ってたんだが、何にも言わないから甘えてたんだな。ん…そうだな、マコ、今度散歩がてら買い物でも行こう」 「祐さん、無理しないでね。俺は祐さんと一緒に居られるだけで良いんだから」 「毎回は無理だが、たまには良いだろ」 「嬉しい、ありがとう祐さん」 「それにしても、最初は説教してると思ったが段々と伊織の惚気になってア然としたな。伊織、お前本当にあの伊織か?人間変わるもんだな」 揶揄れて「だから、香坂限定なんだって言っただろう」 俺達の話を聞いていた香坂が、自分が話た内容がどう言う事か気が付き、顔がみるみる赤くなり 「えぇっと、嘘です嘘」 慌て話すが祐一と真琴君はニヤニヤして 「うん、解ってる解ってる」 返事して笑っていた。 それからは和やかな雰囲気で、4人で話が弾み時間も遅くなったから、俺と香坂は“R”moneを先に出た。

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