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第85話
♪*下に居る♪*
♪*直ぐ行きます♪*
LINEして直ぐに出て車に乗り込み
「お疲れ様です」
「ああ、飯、久しぶりにおやじの店行くか?」
「うわぁ嬉しいです。あのお店、家庭的な雰囲気で料理美味しいから…俺も久しぶりです」
「?」
俺が久しぶりなんだから、香坂もそうだろうと香坂の言葉が不思議だったが、ま、いっかぁと車を出す。
近くのパ-キングに車を置き少し歩いて店に入る。
ガラガラ……
「よ、おやじ久しぶり、調子はどう?」挨拶すると
「おう、お前か。久しぶりだな、お前は1回来ると暫く来ないからな」
挨拶と嫌味を言い、俺の背後に居る香坂を見つけ
「ヨシ君、よく来たな」目尻を下げて話す。
「大将、久しぶりです」
カウンターに座り、おやじがヨシ君と呼ぶ事にムッとして、いつの間にと思い
「おい、おやじ何だよ。ヨシ君って」ムッとして話す
「お前と一緒に来た後、何回か来てくれたんだ。その時にな」
香坂が来てたとは知らなかった。
「おい、香坂聞いて無いぞ。1人で呑みに行くなって言っただろうが」
「あ…あの…1人で来たのはすみません。早く帰れる時にご飯食べに来ただけですから、飲んでません」
本当は1杯だけ飲んだのは内緒だ、大将にも目配せする
「そう、目くじら立てるな。美味しかったからまた来たって言ってくれて嬉しかったぞ。それに、ここの連中は年取った常連さんが多いから心配する事は無い」はははは
おやじの嬉しそうな顔を見てると1人で来るなとも言えず
「解った。その代わりおやじしっかり見張っててくれよ」
「心配症だなぁ、解った、解った。ヨシ君、お許しが出たぞ、いつでも来て良いからな」ははは
「はい、大将のご飯本当に美味しいから」
香坂の嬉しそうな顔を見て、何だこんなに仲良くなってと思いつつ、おやじも香坂も嬉しそうだからいいかと思う事にした。
「おやじ、適当に飯頼む」
「呑まないのか?」
「ああ、車で来てる。香坂は呑んでいいぞ、今日は俺が居るからな」
「じゃあ、少しだけ、ビ-ル下さい」
「ほいよ」
香坂の前にビ-ルとグラスが置かれて次いでやると嬉しそうに呑む。
料理が何種類かと炊き込みご飯と味噌汁が置かれ「美味しい、美味しい」と食べる香坂の姿におやじが目尻を下げて見ている。
どんだけ可愛いがってるか解る。
それからは3人で和やかな雰囲気で話し、粗方食べた所で常連さんらしき人達が来た。
「香坂、そろそろ混んで来たから帰るか?」
「はい、その前にトイレ行ってきます」
トイレに行く姿を見詰めていると小声で
「おい、ヨシ君は本当に良い子だな。ここに来て、ご飯食べる時にもお前の好みの味を教えてくれって言ってな。だから、ここぐらいは目くじら立てるな。それに常連さんや他の客にもヨシ君は俺の孫だって言ってあるから変な事する奴はそう居ないから安心しろ」
香坂がそんな事を…と思うのとおやじの気遣いに
「解った。頼むな、おやじ。まあ、出来るだけ2人で来るがな」
はははは「本当に心配症だな。おのヤンチャなお前がな、変わったな。ヨシ君のお陰だな」
「ツレにも言われた。俺も香坂に会って変わったと思うが香坂限定だ」
はははは「変わったと思ったが、そう言う所、変わって無いな」
「大将、楽しそうですね」
香坂が現れ、おやじが変な事言う前に
「んじゃ、帰るか?おやじ、またな」
「お前のまたはいつか解らん。ヨシ君、連れて来てくれよ」
「はい、解りました」ニコニコ笑って話す。
そんな遣り取りを見て、会計を済ませ店を出る。
「ああ、美味かったな」
「はい、どれも美味しかったけど煮魚と炊き込みご飯は絶品ですね」
店を出て、歩きながら話し車まで向かう。
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