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第4話

「そっ…そこにいるのは誰だっ…」 「優さんの隣人の陸と言います。」 「陸っ。誰からも貰えなかった愛を俺に与えてくれないか?どうかお願いだ。」 そう言った途端また目を閉じてしまった。でも一言だけでも話せて良かった。 ー病院ー 「着きましたよ。」 ストレッチャーに乗っている優さんは痛々しそうで死んでしまうんじゃないかと思って、出血も沢山していたから大丈夫じゃないということが分かっていても心配で心配で胸がはり裂けそうだった。両親と弟を亡くしたときみたいにもう二度と喋ったりすることが出来なくなるのは辛いから。こんな僕じゃ優さんに愛情をあげられるか分からないけれど、好きな人の願いだから。 きっと僕の事なんか忘れてしまっててもいい。 思い出さなくても生きてて欲しい。

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