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《ばれてた?》
今日は5/29祝日。
世間はGW初日だけど、うちの学校は予備講習などとつけて普通に授業がある。
当然瞬助も部活があって…
いつも通り朝練に向かう瞬助を送り出す。
今日は部活の後ミーティングがあるから寮には帰らずそのまま登校する瞬助。
もう一眠りして重い身体を起こして、1人朝食を食べに食堂へ行こうとするコウジ。
そこへ隣の部屋の同級生、仲里が出てくる。
「おはよう!楠木~」
「あ、おはよー」
「どーしたぼーっとして」
「え、大丈夫だよ」
瞬助がいない為やや気が抜けていたが、普通に返事する。
「そっか?…楠木も隣のアレにまいってるのか?」
「え?」
「…幸田、最近ほぼ毎晩部屋に女連れ込んでるだろ?モテる奴はいいよな~俺らなんか寮に缶詰め状態なのに、うらやましい奴!」
「!!……そ、そっちにも聞こえるの!?」
その言葉に驚愕してしまう。
「あぁ、まあ微かにだけどな、俺、幸田の部屋と壁一枚だし、夜静かだとな、でも楠木の方がよく聞こえるだろ?同じ部屋だし、ベッド近いし、…幸田の女見たことある?」
「う、ううん見たことない、僕も帰ったら自分の部屋にこもるから…」
見れるはずがない、それは自分なんだから…
内心焦りまくりながらも上手くかわす。
「そっか、きっと美人なんだろうな~でもこの寮規則緩いからってさすがに女連れ込みはまずいよな、寮長とかに言った方がいいかな?」
「あ、えっと、まず僕から幸田に言ってみるよ」
「お~勇気あるな~」
「一応、ルームメイト暦そこそこ長いからね、はは」
「そっか、じゃ任すわ、よし飯だ飯~!」
なんとか仲里を交わしたコウジだったが、隣に聞こえてたことを知って相当焦る。
微かだと言われても自分のあんな声を聞かれたと思うだけで、顔から火がでそうなくらい恥ずかしい…
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