224 / 275

第224話

でも隣に聞こえてるなら、もう部屋ではできないよね、瞬助に言って我慢できるかな… たぶん無理な気が…するけど… でも僕らのことは知られちゃいけないから… 衝撃の事実を知って早く瞬助に話したい気持ちに押されるが、学校では話せず、なんとかその日の学校を終えて寮に戻る。 瞬助は部活だ… 仕方なく課題に手を着けながら待っていると… 玄関のドアが開く音… 「ただいまー」 いつもの元気な声。 出迎えようと動くコウジ… 瞬助もまっすぐコウジの部屋に向かう。 「ただいまコウジ!」 「おかえり」 「あー疲れた~」 瞬助はいつものようにキスを降らせコウジを抱きしめる。 「瞬…」 「腹減ったな~、ん?どうかした?」 「……えっと」 伝えないといけないことがあるけど…内容的になかなか伝え辛い。 「何だよ」 「や、ご飯から帰ってからでいいよ」 そう笑って誤魔化す。 「そっか?じゃシャワーしてくるから、飯行こうぜ!」 いつもと変わらない瞬助、でもあのことを話したら機嫌悪くなるの目に見えてるし… ご飯くらい楽しい気分のまま食べさせてあげたいから… 食堂でたくみと合流していつもの三人で晩ご飯、いつも通りにしてるつもりが、やはりぎこちなくなってしまう。 「なんか今日おかしいぞコウジ」 「うん、どうかした?」 瞬助とたくみが心配してくる。 「いや、なんでもないから」 「そうは見えないけどな」 「大丈夫」 その場はなんとかかわすが… 食後、たくみと別れて瞬助と寮の部屋に戻る途中…瞬助に疑われる。 「なに隠してんだ?」 「隠してなんか…帰ったら話聞いて、ここじゃ話せない話だから」 「お、おう…」 コウジの言い回しに若干身構える瞬助。

ともだちにシェアしよう!