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第229話
宿題予習タイムが終わり、順番に風呂に入る。
風呂のあと、普段は瞬助の部屋に行くのだが、今日は話し合った通りしないので自室に戻るコウジ。
自室で寝るのは1ヶ月以上…7週間ぶりくらい…
そういう仲になってから、なんだかんだ言って、毎日瞬助の部屋で寝るのが習慣になっていた…
久々に自分の布団に入る。
瞬助がいなくて…久々に、今日は広々寝れると思っていたけど…
なぜか、なかなか寝付けない…
瞬助は寝たかな…
壁一枚…向こうには瞬のベッドがある…
少しだけ瞬助の部屋に寄り瞳を閉じる。
それから1時間ほど経った頃…
コウジの部屋のドアがそっと開く。
まだ寝付けていなかったコウジは気づいたが、様子を窺う。
「……?」
え、瞬助?
「……コウジ?寝たか?」
コウジは一度寝付いたらなかなか起きないことを知っている瞬助、コウジが寝ていると思ってベッドサイドに近づいていく。
「やっぱお前いないと寝れねぇわ」
そう囁いて…
「…ヤりたい、ヤれねぇとキチい」
薄茶色の髪を撫で…
「いい匂い…」
顔に頬を寄せる。
(…っ、瞬助)
寝たふりを続けるコウジの胸の内もドキドキと音を立てて…
「少しだけ、…コウジ」
小声で囁いて…
「めちゃ好き、こんなに好きになるなんてな、ハァ、」
瞬助はコウジの側で自慰し始める。
「ん、ハァ、ハァ…コウジ…」
間近で瞬助の色めいた息遣いを聞いて…コウジの中心もにわかに感じて熱くなってしまう。
(っバカ、瞬…)
心臓がドキドキと耳に響くほど高鳴って…
寝たふりをしながら、起きていることがバレないように必死になり、早く瞬助が部屋に戻ってくれることを願うが…
「っ、ハァ、ッ!…コウジッ」
激しく扱き上げ、ついに達する瞬助だが…
息をついて、コウジを見つめ…
「こんなんじゃ全然足りない、コウジ…」
「お前にイれたい…我慢、苦手だ…」
そう囁いて再びコウジに触れようとする瞬助…
「う、ん…」
コウジはわざと声を出し、瞬助とは反対側に寝返りを打つ。
「っ!」
コウジが起きたのかとびくっとする瞬助だが、それで冷静さを取り戻し…
「……、コウジ、おやすみ」
コウジを起こさないよう小声で囁いて自分の部屋に戻って行った。
(瞬助…)
その余韻を見送り、なかなか寝付けないコウジだった。
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