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第233話
「…分かんないよ、瞬が飽きっぽい性格だったら…」
「飽きるわけねーって」
「今まで付き合った人とは長く続いたことあるの?」
「…そ、れは、別に関係ないだろ」
「長続きしたことないんでしょ?」
「そんなん関係ねぇよ、想いの重さが違う、今までのと比べる次元が違うし、俺はコウジのこと愛してるんだから信じろよ」
今までは流されてただけだけど、コウジは俺が初めて好きになった人、手に入れるために相当苦しんだし、唯一無二の人だから…比べる次元が違う。
「……」
「やっぱSEX出来ねぇから不安になるんだろ?」
「違うよ」
「抱きたい、」
後ろから頬にちゅっとキスしてくる。
「瞬、ダメ」
頭を横に振り、制止する。
「分かってる、約束は…守る」
「うん」
「明日、覚悟しとけよ」
一回息をついて、抱きしめながらそう囁いてくる。
「えっ、」
「1回や2回じゃおさまらないから」
「…いつも1回や2回で終わってくれないでしょ」
「そうだっけ?」
「自覚ないの!?」
「俺的には毎日1、2回くらいの感覚なんだけどな」
「…色情魔」
「んだと、コウジがエロくて止まんなくなるんだよ」
責任転嫁してくる彼に…
「……瞬助のお嫁さんになる人は大変だね」
少し嫌味を言ってみると…
「お前だろ?」
「そんなわけないでしょ」
「えぇっ?」
びっくりする様子を見せる瞬助に呆れつつ。
「バカ、もう一度言っとくけど、僕男子だからね、僕をお嫁さんにはできません」
「えー、そのうちできるようになるって」
「本当、楽観的思考だよね」
「何事もポジティブに生きなきゃな!」
「ってもう勉強出来ないからそろそろ離して!」
「だって抱きしめ心地いいんだもんなー可愛い〜」
「嬉しくないからそれ!」
「だって可愛いのは可愛いから仕方ない」
「もう!暑苦しい!」
「暑苦しいって酷いな、じゃ、俺を抱きしめてくれよコウジが」
「は?」
「後ろからぎゅーって」
「なんで?」
「してくれたことないだろ?」
「しないよ、そんな恥ずかしいこと」
「別に恥ずかしくないだろ、俺は暑苦しくないから、さ、どーんとこい!」
「バカ?」
そんなこんなで、H禁中だがそれなりに仲良くやっている2人。
なんとかその夜も、約束通り別々に寝てSEXを回避した。
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