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第7話

「ゴメン、ゴメン」 もろ手を上げて軽く謝るコウジ。 アキラはフッと態度を変えて言葉をだす。 「ってコトは…何っコウジ、ヤられたのかっ?」 なんとも飛躍的な問いをする。 「ばか…僕は、そんなに間抜けじゃないよ、キスは…されたけど…」 「ほ、なんだ…」 僕の答えを聞いてなぜか安心するように視線を外すアキラ。 僕にとっては、キスだって一大事なのに…ましてや、同性から… 「なんだ、じゃないよ!もうホント困ってるんだよ、学校でも変な噂たってきて…」 その態度がなんだか頭にきて怒ってしまう。 「ははっ、お前、顔だけはカワイーからな!」 アキラは人の気も知らず吹き出し笑いをしている。 「笑い事じゃないよ、学科コース同じだから、最低あと6年は一緒だし…だからヘタにブチのめしてしまう訳にもねぇ…」 「ふふっそーだな…」 笑いを堪えながら答えている。 「まぁ…だから、僕も距離をおいて相手に考えてもらおうと思って…」 効果はわからないけど… 「えー?相手どんな奴?」 興味本意か詮索をかけてくる。

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