7 / 275
第7話
「ゴメン、ゴメン」
もろ手を上げて軽く謝るコウジ。
アキラはフッと態度を変えて言葉をだす。
「ってコトは…何っコウジ、ヤられたのかっ?」
なんとも飛躍的な問いをする。
「ばか…僕は、そんなに間抜けじゃないよ、キスは…されたけど…」
「ほ、なんだ…」
僕の答えを聞いてなぜか安心するように視線を外すアキラ。
僕にとっては、キスだって一大事なのに…ましてや、同性から…
「なんだ、じゃないよ!もうホント困ってるんだよ、学校でも変な噂たってきて…」
その態度がなんだか頭にきて怒ってしまう。
「ははっ、お前、顔だけはカワイーからな!」
アキラは人の気も知らず吹き出し笑いをしている。
「笑い事じゃないよ、学科コース同じだから、最低あと6年は一緒だし…だからヘタにブチのめしてしまう訳にもねぇ…」
「ふふっそーだな…」
笑いを堪えながら答えている。
「まぁ…だから、僕も距離をおいて相手に考えてもらおうと思って…」
効果はわからないけど…
「えー?相手どんな奴?」
興味本意か詮索をかけてくる。
ともだちにシェアしよう!