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第9話

だから、彼の行動の理由が…ただ、僕がからかいの的になっただけなのかも、と思う。 そんな…僕の心の内など気付くハズなく、アキラは冗談感覚ですごいコトを言う。 「はぁ~、もったいねぇ、お前ヤらしてやれば~?」 「アキ兄ィ!僕は、兄キと違って男のプライドがあるの!!」 勢いよく怒ってしまう。 しかし、アキラは人ごとだと思ってからかい続ける。 「だいじょーぶ、痛いのは慣れるまでだから~、ははっ」 「っアキラ!そんなこと聞いてないでしょ!」 そう、怒鳴ると…。 アキラはニヤっと笑って、急に僕の腕を起用に払って…押し倒すカタチになる。 「わっ!」 油断していた僕もアキラの唇が触れると同時に、アキラの腹に蹴りを一発ドカッといれる… 「ッいっ…てェ、くぅ~効くッコウの蹴り…」 腹を抑え苦しんでいるアキラ… 自業自得だよ! 「なにすんのさ!アキ兄ィ!」 なんだかもう怒りを通り越して呆れてくる。 「いや…押し倒されるの嫌かなって思って」 ばかな問い… 「あたり前でしょ!っもう…、でも…」 フト思う。 「…でも、何?」 「ヘンな感じ、アキ兄相手だと、何も感じない…家族だから?安全ってわかってるから?」 疑問形になってしまう。

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