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第41話《満たされない心》

熱く激しく腰を揺さ振り… 乱れた息遣い… 狂いそうな快感… 「コウジ…っ愛してるっはぁ、は…ッ」 大好きな相手をこの腕に抱いて… 「…っ好きだ、っ」 後ろから思いの猛を注ぎ込む… 「は、はぁ…コウジ?」 色の白い…綺麗な背中のライン… 行為のあと… 相手にキスしようとその身体をこちらへ向ける。 ふっくらした…柔らかな胸が… 「えっ…」 その瞬間ブラックアウト――。 「っ…」 パチっと瞳を開くと…いつもの天上… 自分のベッドの中…… 「あッ!…やっちまった」 がばっと起き上がり… 股間を確認してがっくり息をつく… 夢精… 「夢で…っていつ振りだよ…あーぁ」 なんとも言えない沈んだ気持ちに支配される瞬助。 「しかも、アイツ…女になってるし…はぁ」 ため息をつき…頭をかきながら、起き上がる。 まだ朝5時… コウジは当然、自分の部屋で寝ている。 瞬助は朝一でシャワーを浴びて部活の朝練に行くため準備する。 シャワーを浴びながら思う… 考えてみたら中2から性生活には不自由してなかったからな… コウジと付き合い出して三ヶ月…それ以上SEXしてねぇわけで… キスだけじゃ… そろそろ限界かも… かといって、コウジをその気にさせる方法が思いつかない… はぁ… 重い溜息をつく瞬助。 さすがに顔を合わせづらくて…コウジが起き出す前に部活へ行く。 少し後ろめたい感情はあるが、日中はいつも通りコウジたちと過ごす。 そして授業が終わり再び部活へ行く瞬助。 部活も終わり、寮へ帰りコウジとともに夕食を食べに食堂へ行き、いつも通り過ごすが… 今朝のことが頭に残り、意識してしまう。

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