44 / 275
第44話《すれ違い》
瞬助の告白を受けて、早3か月…
学年が変わり、僕らは高校二年生になった。
クラス替えなどないので、生活はあまり変化はない。
あれから瞬助とは、恋人のようにキスしたり…
けど、二人でデートはしない、もちろんあれから何の進展もない。
原因は僕の拒否…
身体を許すのが恐くて不安だから…
そのため、瞬助とは喧嘩になりかなり気まずい感じに陥る。
その日もいつものように僕は瞬助の誘いを断っていた。
「なぁ、隣に寝るだけだって、そのくらいはいいだろ?」
「嫌だって、こんな狭いベッドに二人も寝れる訳ないでしょ」
「寝れるよ!ほらっ」
瞬助は、勉強机についていたコウジを無理矢理ベッドへと抱き抱えていく…
「ちょ!何ッ!?」
油断していたコウジ。
ベッドへ押し倒され、両腕を抑えられる。
「…コウジ」
瞬助は真剣な瞳でコウジを見つめ…口づけする。
そして慣れた手つきで寝技へと持って行く。
「ッ…ん、嫌、瞬!やめてッ!」
危機を感じて、反射的に膝蹴りを食らわせてしまう。
「ッ…!」
「あ、ごめ…瞬、」
はっとして、すぐ謝るが…
「ッ…ざけんな、あれから3か月だぜ、今時、初めての女だってそんなに待たせないぜ…」
かっとしたまま、コウジに背を向け怒鳴る。
「し、瞬助、そんなコト…」
「…3か月以上、誰とも寝てないんだ。いい加減、俺だってキレるぜッ」
眉間にシワを寄せイラつきをあらわにする。
「…でも、待ってくれるって言ったのに…」
その迫力にややおされながら答える。
「…充分だろッ!前は、全然不自由してなかったんだ…3か月の間に、俺が何人に告白されたか、教えてやるよ!12人だぜ、コウジのために全部断って…」
溜まっていたものを吐き出すように伝える瞬助。
ともだちにシェアしよう!