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第47話

「う…それは仕方ないんです。呪いなんだから…」 「呪い?」 「ウチの家系…ずっと医者で、色々恨みも買ってるんです。だから背が伸びないのは呪いのせいで…って、笑わないで下さいよ先輩!真面目なのに…」 「ふっだって今時呪いって…思考回路もカワイーのな楠木って…」 「本当なんですって、兄キも、父も祖父もみんな背が高くならなかったんだから…ってカワイーって何ですかカワイーって!」 むかっとなって言い返す。 「お前って面白いな、楠木となら早起きしなきゃならなくても我慢できそうだ」 そう爽やかに笑う広井。 「遅刻しないでくださいよ」 ちょっと試すように聞くコウジ。 「お前こそな、」 「僕は寮だから…」 「俺も寮だぜ?楠木はどこの寮なんだ?東棟?西棟?それとも別の寮?」 「僕は、西の琥珀寮。先輩は?」 「うわ、いわゆる金持寮ってとこじゃねーか、すげーな!俺は東棟の柳寮、ボロだぜー、そうかー、金持寮なんだ。なら水曜と金曜の朝は琥珀に迎えに行っていいか?一度入ってみたかったんだよ俺、何号室?」 「202号室です、そんな変わりないと思うけど…」 純粋に瞳を輝かせる広井をみて普通に答え、首を傾げて言ってみる。 「風呂、部屋についてるんだろ?俺ら大浴場だもんな…」 「そうなんですか、知らなかった…」 「ほらな、違うだろ?」 そう柔らかく笑う。 先輩は気さくで面白い、瞬助のことなんか忘れていられる。 会話を楽しみながら…ぽつりと思うコウジだった。

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