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第48話
瞬助とは相変わらず意地の張り合いのような状態が続いていて…付き合っているのかすら分からない状態。
キスどころか、手さえ触れていない…
そんなこんなで数日が過ぎ…
委員会の仕事初日がやってきた。
早起きすると、朝練にいく瞬助とどうしても顔を合わせてしまう。
支度を整えて先輩を待っていると…瞬助が自分の部屋から出てくる。
「…おはよ」
別に無視をされてる訳じゃないので、声をかける。
「おはよ、なんでこんなに早いんだお前」
頭をかきながら、そんな疑問を投げ掛けてくる。
「今日から委員の仕事で、水曜と金曜は校門の前に立たなきゃならないから…」
「ふーん」
瞬助が答えると同時にコンコンとノックされる戸。
先輩だ…
コウジは鞄を持ち。
「じゃ…行くから」
いそいそと出掛ける。
「…おう」
瞬助はノックの相手をたくみだと思って、余裕で見送るが…
「お、起きてたな、おはよう。しかし、琥珀は綺麗だなーやっぱ違うぜ東棟とは…」
広井はいつものペースで話し掛けてくる。
「おはようございます。先輩、同室のヤツがうるさがるから行きましょー」
出来るかぎり瞬助に見つかりたくない…
そそくさと行こうとするが、瞬助はすでに気付いて、じっと睨むように様子を伺っていた。
コウジと広井は並んで委員の仕事をするため校門に立つ…
そして登校の時間が過ぎて、仕事を終え教室に入るコウジ。
「…アイツ誰だよ」
いきなりつっかかるように聞く瞬助。
「え?」
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