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第50話

あっという間に午前の授業が終わってしまった。 上の空だった僕はほとんど授業の内容なんか残っていない。 「ちょっと、来いよ」 ぶっきらぼうに話しかけてくるのは瞬助。 「……」 できれば話したくないけど…話さなきゃ、この苦しさも変わらないから… 無言で立ち上がる。 「コウジ?」 心配してたくみが話しかけてくる。 「大丈夫、ちょっといってくるね」 「うん」 心配そうなたくみに笑顔を向けて、瞬助についていく。 おとなしくついて行っていたが、あまりに教室から離れるのでつい聞いてしまう。 「どこまで行く気?」 「寮…」 ぶっきらぼうに答え、止まることなく…前を歩いていく。 「え?」 なんで?と当たり前の疑問を口にしようとするが… 「いいから、来いよ」 有無を言わさぬ物言いの瞬助。 「……」 仕方なく、無言でついていく… パタン… 寮に帰ってきて、部屋にはいる二人。 「まだ午後の授業あるんだけど、なんで…」 そう口に出すが… 不意に、瞬助は入ってきたばかりのドアにコウジを抑え付けて… 口付けを仕掛けてくる。 「…っ!?」 驚いて一瞬動けないコウジだが… 「ちょっ、瞬!?」 「俺は!別れたつもりはないんだけどな」 そう怒ったように怒鳴ると… 「えっ…ふっ、ン…」 さらに深いキスを仕掛けてくる。

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