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第55話
「んだと、」
むっとするアキラ。
「まぁまぁ、ルード君は風邪ひいてもアキ兄がついてたら大丈夫だよね」
ちょっとご機嫌をとってみる。
「当たり前、こじらせたりさせないって」
しっかり頷く。
自信満々だ…
「はは」
つい空笑いしてしまう。
アキラは幸せそうだ…
「そーいや、コウ、晩飯は?」
不意に聞いてくるアキラ。
「まだなんだ、何か残ってる?」
「親子丼ならあるけど、ルードが作ったんじゃないから期待すんなよ」
「アキ兄が作ったんだ」
そう驚いてみる。
いつもは料理好きなルード君が作るから…
「ルードがダウンしてるからな…」
「ラッキー、久しぶりにアキ兄の料理食べれる」
「あほか…」
「じゃいただくね~」
「どーぞ…」
照れ隠しなのか、そっけなく返事するアキラ。
アキラ特製親子丼を温めて食べていると…
不意にアキラが聞いてきた。
「…お前、彼とは上手くいったのか?」
「ぶっ、なに急に…」
唐突な質問に吹きだしそうになる。
「いや、ちょっと気になって…カッコイイ彼とキスしたって言ってたの三ヶ月くらい前だろ、あれから音沙汰ないからな…」
アキラには、色々相談みたいな感じで瞬助のこと話してたから…結果が気になるのは当然かもしれない。
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