64 / 275

第64話《ホンキの想い》

日中から降り続く雨… 午後の授業が終わって、いつもなら部活タイムだけど… 雨が降っていてグラウンドが使えないから今日はお休み。 この間までは雨の日は好きだった。 寮でコウジと一緒にいる時間が長くなるから… けど、今は… (もういねーし…) ちらっとコウジの席をみると、既に姿はなく帰ってしまった様子。 今日…アイツと別れた。 なんで? 未だに納得できねぇ… そりゃ、やりたいって言い過ぎたかもしれねーけど、好きなんだからやりてーし、普通求められたり嬉しいモンだろ? 現に今まで付き合ってきた女は嫌がったヤツいねーし… わっかんねーアイツは… 最近は、アイツに触れることも、話すことも少なくなって… 代わりにクラスの女子らと話したりしてる。 けど、全然おもしろくねー… アイツと話せねぇから、アイツに触れねーから…苛々して… 今すぐアイツを抱きしめてぇ、キスして…アイツを近くに感じてぇのに… 心に渦巻くもやもやした気持ち…解消できなくて、苛立ちが限界点超えそうで… (はぁ…) もうヤケだ…ストレス発散しねーと、どうにかなっちまいそーだぜ! 「…センセ、久しぶり。会いたいんだけど…時間ある?」 携帯電話で呼び出す相手。 中学ん時の家庭教師。 俺の初めての相手だ… 今でも家庭教師やりながら中学生をくってるって噂の…美人先生。 今ではフリーの時に会ってSEXするだけの関係になっていた。 「久しぶり…瞬ちゃんからお誘いなんて珍しいわね」 「…ダメ?」 「ダメなんて言う訳ないでしょ、私の可愛い瞬ちゃん。今からでもいいわよ…他ならぬ瞬ちゃんのお誘いだもの」 「サンキュ…センセ」 「なぁに元気ないわねぇ、失恋でもしたの?先生が慰めてあげるわ。じゃいつもの場所に一時間後ね」 「わかった」 携帯電話で約束を取り付ける。 もう別れたんだから…誰と寝ようが俺の勝手だ! そう、自棄クソになる瞬助。

ともだちにシェアしよう!