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第64話《ホンキの想い》
日中から降り続く雨…
午後の授業が終わって、いつもなら部活タイムだけど…
雨が降っていてグラウンドが使えないから今日はお休み。
この間までは雨の日は好きだった。
寮でコウジと一緒にいる時間が長くなるから…
けど、今は…
(もういねーし…)
ちらっとコウジの席をみると、既に姿はなく帰ってしまった様子。
今日…アイツと別れた。
なんで?
未だに納得できねぇ…
そりゃ、やりたいって言い過ぎたかもしれねーけど、好きなんだからやりてーし、普通求められたり嬉しいモンだろ?
現に今まで付き合ってきた女は嫌がったヤツいねーし…
わっかんねーアイツは…
最近は、アイツに触れることも、話すことも少なくなって…
代わりにクラスの女子らと話したりしてる。
けど、全然おもしろくねー…
アイツと話せねぇから、アイツに触れねーから…苛々して…
今すぐアイツを抱きしめてぇ、キスして…アイツを近くに感じてぇのに…
心に渦巻くもやもやした気持ち…解消できなくて、苛立ちが限界点超えそうで…
(はぁ…)
もうヤケだ…ストレス発散しねーと、どうにかなっちまいそーだぜ!
「…センセ、久しぶり。会いたいんだけど…時間ある?」
携帯電話で呼び出す相手。
中学ん時の家庭教師。
俺の初めての相手だ…
今でも家庭教師やりながら中学生をくってるって噂の…美人先生。
今ではフリーの時に会ってSEXするだけの関係になっていた。
「久しぶり…瞬ちゃんからお誘いなんて珍しいわね」
「…ダメ?」
「ダメなんて言う訳ないでしょ、私の可愛い瞬ちゃん。今からでもいいわよ…他ならぬ瞬ちゃんのお誘いだもの」
「サンキュ…センセ」
「なぁに元気ないわねぇ、失恋でもしたの?先生が慰めてあげるわ。じゃいつもの場所に一時間後ね」
「わかった」
携帯電話で約束を取り付ける。
もう別れたんだから…誰と寝ようが俺の勝手だ!
そう、自棄クソになる瞬助。
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