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第79話

「さっき謝ったのは、瞬にもつらい思いさせてたの、僕、全然気付いてなかったから…」 優しく微笑んで誤解を解く… 「ほ、ほんとうに?」 まだ信じられないというように聞いてくる瞬助。 「うん…昨日だって、瞬が女の人と寝たんだって思ったら…辛くて辛くて、おかしくなりそうだった…」 コウジも気持ちを素直に伝える。 「コウジ…」 その言葉を聞いて、じわじわと背筋を熱いものが溶けていくような…不思議な感覚を味わう。 「…話してくれてありがとう。今なら素直に言える…僕は瞬助のことが大好き…」 再び笑顔を見せ、意地を張らずに想うまま気持ちを伝える。 「ッコウジ!ありがとう…っやった、マジ嬉しいっ」 ようやく瞬助は笑顔になってコウジを抱きしめ大袈裟に喜ぶ… 「瞬…」 大柄なくせに子どものように喜ぶ姿がおかしくて笑ってしまう。 「コウジ…」 ぱっと、離れると…再び瞳を重ね、名前を呼んでくる。 次の瞬間…そっと唇を塞がれる。 優しいキス…。 「っん、ふ、ッン…」 何度か口付け… そっと離れると… 「コウジ…ずっとお前だけ見てた。ホントに、すげぇ好き…」 真っ直ぐ想いを伝える瞬助。 「…シュンっ」 その瞳を見てドキッとしてしまう。 その言葉…今なら素直に喜べるから… お互い通じあわなかった時は苦しかったけど… 大好きな瞬助とこれからも一緒に居たいから… そう、優しく想って…好きという気持ちを伝えるように…瞬助の胸に身体を寄せる。 ぎゅっと抱きしめ返してくれる力強い腕を感じながら… その場所を…心地よく感じるコウジだった。 《スキの理由》終 →《繋がりたい》へ続く。

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