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第100話《イロイロ》

瞬助はさっさとシャワーを終え、一通りコウジをかまった後、日課の早朝勉強の続きをやり始める。 コウジもいつまでも寝ていられないので、気怠い身体を起こしてシャワーを浴びる。 私服に着替え、少し自室で過ごした後、瞬助に呼ばれ寮の食堂へ… いつもより遅れてしまったが、たくみは食堂の前で待っていてくれた。 そして、たくみを交え、気恥ずかしさを隠しながらも、普通に朝食をすませるコウジ。 食後、寮に瞬助とともに帰りながら、ぽつりと言う。 「瞬、ちゃんと部活いきなよ?」 土曜日の午前中は陸上部はやっているから… 「えー、今日はサボリでいいだろー」 「だめ!大会近いんでしょ」 「そうだけどなぁ…」 朝の宣言通り行きたくなさそうな瞬助… 寮の部屋に戻ってきてボヤく瞬助にため息をつきながら答えるコウジ。 「瞬が不真面目になるなら、付き合うの考えなきゃ…」 「なっ…」 驚いて言葉に詰まる。 「だって、僕と付き合って瞬の成績下がったりしたら責任持てないもん」 「大丈夫だって…下がる訳ねぇ」 瞬助は自信をもって言うが… 「サボったら評価下がるでしょ!」 「…う、」 「今まで通りちゃんと部活行って、僕が理由でサボるのは許さないから…」 「む…分かった、じゃお前、見学に来いよ」 部活には行くことにする瞬助だがやはり代わりに条件をだしてくる。 「えッ?」 「独りでいても暇だろ?」 「いや、勉強するし…」 「んなん、あとでいくらでも見てやるって!俺が部活してるところ見たことないだろ?」 「…見たことはないけど、別に興味ないし…」 ぽつりと言い返すコウジだが… 「んだと、恋人として彼氏の頑張りを知っておくべきだ!」 やや憤慨した様子でいう瞬助。 「……よくわからない」 また瞬助の勝手な言い分に呆れながら呟くが… 「いいから観に来いよ」 瞬助はどうしても観に来させたい様子… 「部員でもないのに観に行ってたら目立つでしょ」 「いいや、土曜日はギャラリー多いし、ぜんぜん目立たないって」 「…ホント?」 「あぁ、外部からも来てるし、私服なら目立たないって!な、来いよ!」 そうまくしたてる瞬助。 「うーん、分かった」 他にも見学者がいるならそんなに目立たないだろうと考えて、見学に行ってみることにするコウジ… 「うっし!じゃ準備してくるから待ってろ!」 コウジを説得できて嬉しそうな瞬助、意気揚々と自室に戻っていった。

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