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第119話

「馬鹿とはなんだ、結構真剣なんだからな!」 「はいはい、瞬の突拍子もない考えにはいつも驚かされるよ」 「どういう意味だよ」 むっとしたまま言い返してくる瞬助に… 「別に、飽きないってこと」 そう言ってなだめながら立ち上がる。 「そっか…ん?どこ行くんだ?」 「喉乾いたから飲み物作ってくる」 「あ、じゃ俺のもついでに」 「何がいいの?」 「コーヒー!」 男前の顔を、爽やかに笑顔に変えてリクエストしてくる。 「じゃ、待ってて」 なんでも様になる瞬助を心で賞賛しつつ。 「おう!」 瞬助を部屋に残して、2人共有のキッキンに行き、ケトルで湯を沸かし、自分の紅茶と瞬助のコーヒーを入れ始めるコウジ。 その際に目に入る、左手の薬指にはまったリング… そっと触れる… 瞬助とお揃い… こんな指輪をつける日が来るとは… でも、いつかは終わりがくるのに…こんなもの貰っても重いだけかも… そう忠告する心もあるけど、今は瞬助とペアリングできてること、素直に喜んだらいいのかな… 瞬助が結婚とか言うから…考えなくていい想いが過って… 「おーい」 不意に後ろから覗き込んで声をかけてくる瞬助。 「わ、びっくりした、何?」 びくっとして振り返る。 「いや、遅いから」

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