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第137話《寝言のねごと》
翌朝、月曜日。
琥珀寮のシングルベッドに寄り添って寝ている瞬助とコウジ…
明け方5時…
静かな朝…
不意に静寂が打ち破られる…
「……はやく、」
「早くとって…」
「……」
「早くとって…」
呟くように繰り返すコウジ。
「ん…何?なんか言ったコウジ…?」
その声に気がついて、目を覚まし聞く瞬助…
「はやく…とって」
「……ん?何を?何かいるのか?」
向こうを向いて寝ているコウジに寄って聞く瞬助。
「早くとって…」
しかしつぶやき続ける。
「だから、何を取るんだ??」
「……ほくろ」
「……は?」
一瞬、でっかいハテナが頭の中にぽんと出る瞬助。
「……」
謎の言葉を残して、コウジは静かになった…
「おい、コウジ?何言ってんだよ…って、寝てる!?」
意味不明発言をするコウジに、確かめようと顔を覗き込み、声を掛ける。
しかし、当人はすっかりスヤスヤお休み中。
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