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第144話
「俺の恋人は、茶髪…ショートヘア、うちの学校の女子じゃない、活発な性格でめちゃ可愛い…」
「あぁ…そう答えてるから、ああいうことになったんだ」
茶髪イコール外国人。
うちの学校の女子じゃないイコール他校の生徒。
そう話が飛躍して、さらに尾ひれがついたのがあの噂というわけか…
納得して頷くコウジ…
「下手に嘘つくより、統一できていいだろ」
「じゃ、僕も聞かれたらそう答えるよ、でも大丈夫かな…部活でも凄いんでしょ」
「ま、そのうち落ち着くだろ」
当の本人はそれほど気にしてはいない様子で気楽なもの…
「ん…」
微妙にうなずくコウジ。
「てか、お前指輪は?」
「ここにあるけど…」
引き出しから取り出してみせる。
「なんでしまってんだよ、身につけとけよ」
「だって、学校には持って行けないし、なくなったら困るから…」
「いや、身につけねーとペアで買った意味ねーだろ、学校でも首かけとけよ」
「いや、無理だよ、もし友達やファンの娘に見られたりしたら…」
「大丈夫だって」
「大丈夫じゃないよ、瞬助はもう少し慎重になってよね」
「なってるって、とりあえず寮ではつけろ!」
有無を言わせぬ物言いの瞬助に…
「…わかった」
仕方なく指輪をはめるコウジ。
「寮では恋人だからな!」
そう、スキンシップをはかってくる瞬助を手でよけながら、話を変える。
「あ、そうだ…」
「ん?」
「広井先輩の、サークルのことだけど…」
断るつもりだったが、既に告知出してしまったとのことで断れなくなっていたことを伝えないと…
「今日昼に断りにいったんだけど…断るの無理だった…もう告知したみたいで…」
「は?断われなかった?」
一気に不機嫌になる瞬助。
「…ごめん」
「ったく、簡単に返事するからこうなるんだろ」
「だって…瞬助にむかついてたんだもん」
「だからって…」
「もういいでしょ!日曜行ってくる!たかがサークルの集まり、瞬助は気にしなくていいよ」
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このページ冒頭300文字ほど抜けていたので加筆してます、申し訳ありませんでしたm(__)m読み返してくださる方ありがとうございますm(__)m
8/3悠希乃諒。
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