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第163話

「…今何時?」 軽く目をこすりながら時間を確認する。 「6時前…」 その仕草が可愛かったので、答えながらもう一度kissを落とす… 「そっか、じゃ起きる…ありがと」 そんな瞬助をさりげによけながら、お礼を言ってコウジも起きる。 そして、朝の仕度を済ませ、キッチン共有スペースで先輩の迎えを待つ…。 「つか、いつまでアイツ迎えにくる気なんだ?」 やや不機嫌に聞いてくる瞬助。 瞬助も部活朝練の準備をして、コウジと一緒に出るため待っている。 「まあ、当番の間はずっとかな…」 「寮なんか一回見りゃ分かるだろ…ぜってーコウジ狙ってるぜ」 「んな訳ないでしょ」 「だから何でそういいきれるんだよ!アイツ、お前のこと可愛いとか言ってたんだぞ!」 「あれは冗談でしょ、間に受け過ぎ…」 「何が冗談だよ…」 そこへ、先輩の声… 「おーい楠木!おはよー」 「あ、来た、はーい!」 明るく返事をして瞬助から逃れ、出かけて行く。 「チッ…」 仕方なく、舌打ちをしてコウジを追う瞬助。 「おはようございます先輩」 「ちーっす」 続いて瞬助も出る。 「おーおはよう!行こうか!」 広井も挨拶して… コウジを真ん中にして歩き出す三人。

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