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第170話
「あ、ごめんたくみ」
「チッ…」
瞬助もなんとか言い合いをやめる…
が、イライラが残る2人。
そうしてなんとかスケジュールを終えて会はお開きになった。
しかし相変わらず瞬助の周りには他校の女子、色々質問されている。
「はぁ」
そんな姿を横目にため息をついてしまう。
「たくみ、先帰ろっかな」
「でも、置いて帰ったらあとで文句言われそうだけど…」
「だよね…」
ため息つきながら頷くコウジ。
そこへ、声をかけてくる人物が…
「楠木くん」
「あ、糸崎さん、さっきはすみません話途中で…」
席を立ち、話をするために人混みから離れるコウジたち…
瞬助は気づいていない。
「いやいいよ、次の会にも参加するのかな?」
糸崎は笑顔で聞いてくる。
「そうですね、色々為になったし、ね?たくみ」
「うん、また参加してもいいかな」
「良かった、次は僕らが研究したプログラムを発表するから…」
「そうなんですか、それは楽しみです」
「うん、頑張るよ」
そう3人でなごんでいると…
「君が楠病院院長の息子さん?お父さんの脳外科手術の技術は本当に素晴らしいよ」
医者らしき人物もコウジに話しかけてくる。
「あ、ありがとうございます」
いつのまにか、コウジの周りにも人だかりができていた。
愛想よく、にこやかに対応する。
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