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第171話

一方、瞬助は女子学生の質問にマイペースに答えていた。 「あの、気になってたんですけど、その指輪…飾りじゃないですよね?」 瞬助の左薬指にある指輪を見て聞いてくる女子。 「恋人とかいるんですか?」 「あぁ、いるよ」 「えぇー?」 さらっと答える瞬助… 周りにいた女子の落胆の声が響く。 「え、どんな娘?」 「付き合ってどのくらいですか?」 それでもめげずに聞いてくる女子もいて… 「まぁ、付き合ってからはそんなに経ってねぇけど…」 答えながら何気にコウジの方を見る瞬助… 「……!」 医者や男子学生に囲まれているコウジに気づいて…言葉を止める。 コウジが、見知らぬ男に笑いかけている姿を見ると… 心がざわめいて… 落ち着いてはいられない… 「幸田くん?」 「どうかしたの?」 「や、ちょっと待って…」 黙っていられず、女子たちを待たせて… コウジのところに行こうとする瞬助… 「…待てって!」 途中で、それを腕を掴んで止める人物が… 「工藤、なんだよ」 コウジの親友のたくみだった、不機嫌に言い返す瞬助だが… 「そういうあからさまな行動はやめた方がいいよ、コウジだって困るだろ」 「離せよ」 勢いで腕を振り払う… 「落ち着け!ただ話してるだけなんだから見守れよ、お前がそんなだからコウジはお前と2人きりで外出したがらないんだよ」 さらに引き止めるたくみ。 「何が?」 イライラして言い返す。

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