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第177話

「っ、嘘…、何それ…全然覚えてないのに…」 意味不明発言をしている自分を信じられない思いで見るコウジ。 「こっちが聞きたいって、何の夢見てたら氷ったナスが死ぬんだ?」 「し、知らないよ…」 つっこまれ、恥ずかしくて、かぁっと顔が赤くなる。 「ふっ、可愛い!」 そんなコウジに横からkissを落としながら笑う瞬助。 「もう、それ消して!!」 恥ずかしくて怒りながら言い返すが… 「えっ、嫌だよ!」 「貸して!そんなの消去する!!」 「ダメだって!これは永久保存版だ!」 携帯電話を握りしめ…完全拒否な瞬助。 「バカ!」 「大丈夫!誰にもみせないから!」 「嘘!」 笑いものにする気でしょ!と怒るコウジだが。 「こんな可愛くて寝顔のコウジをやすやすと他人にみせられっかよ!」 俺だけの宝物にする! 「はぁ?…もう、バカすぎ!」 怒っていたコウジもなんだか呆れて…ため息をついてしまう。 今消そうとしても抵抗されるから、ほとぼりが冷めた頃、こっそり消そうと思い直し… スキンシップをはかって抱きついてくる瞬助に… 「もう、仕度するから離して!」 ツンと言って、自室に戻る。 「はいはーい!あとでな!」 瞬助は、宝物の動画を消されずに済んで機嫌良く見送るのだった。 《またまた寝言》終。 《あれから2週間》に続く。

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