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第44話 キスの先②
「ちょ、ちょっと待って。」
「したくない? 嫌ならやめる。嫌なの?」和樹は動きを止めた。
「和樹は、俺のこと、好きじゃないんだろ?」思い詰めた目をしている。
「好きだよ。」
「友達として、だろ?」
「そう思ってたけど、なんか違うんだよな。」和樹は涼矢の手を、自分の股間に持って行った。「涼矢で、こういうことになってる。」
「な、な、何すんだよ。」
和樹は涼矢の股間にも手を伸ばした。「涼矢だって。」
「や、やめっ。」慌てふためく涼矢の口をまたキスでふさぐ。その間、息を止めていたのか、そのせいだけではないのか、口を離した時には、涼矢は息を荒くして何もしゃべれなくなっていた。和樹は涼矢の耳や首にキスをしていった。片手で器用に涼矢のシャツをズボンからひっぱりだしながら。それから、その中に手を滑り込ませる。
和樹の指が涼矢の乳首を探り当て、軽くつまんだ。「やっ……。」涼矢の口から声がこぼれた。和樹は涼矢のシャツをめくり上げ、今度は舌でそこを舐めた。そして、右手で涼矢の肩を押さえ、左手でもう一方の乳首を弄ぶ。「かず……ちょっ……やめ……。」涼矢は両手でつっぱらせて和樹を押しやろうとするが、力が入りきらない。こぼれる声が徐々に甘くなるにつれ、抗う力も弱くなっていった。それでも、思い出したように和樹の背中を叩き、やめろというアピールをしていた。
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