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第10話
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食堂で義弟と顔を会わせたその日から、俺は義弟にどこへ行く時でもついて回った。
俺は朝に一度誰よりも早く登校し、生徒会室に書類を置いてから再び寮に戻り義弟と学校へ向かう。
もちろん二度目の登校時には、副会長も庶務の双子も書記も義弟と同じクラスの優等生も不良もいる。
あいつらは、俺がいると義弟に近づくなとギャーギャー毎日のようにわめくが、義弟が「友達は一緒に居なきゃダメなんだぞ!」と言うと、すぐに大人しくなる。
彼らは頭が良かったはずだが、学習能力がないのだろうか。
学校へ着いても彼ら、(俺も含めてだが)は仕事もせず、授業にも出ず、義弟を連れて生徒会にこもりきりになる。
義弟はどう考えても授業に出なければ不味いと思うのだが、まあ、そんなことをあいつらが考えているはずがない。
中で俺はひたすら義弟を褒め称え、遊び、笑い合う。
会長はその横で無言で作業をしている。義弟が話しかけても基本無視。
正直羨ましい。俺も会長のように無視をしていたいが、無視をするか、疲れた表情を見せると義弟がうるさいのだ。
「あー!亮、また疲れた顔してるな!昨日の夜ももセフレと居たんだろ!セフレなんてダメなんだぞ!亮が傷つくだけなんだからな!」
ああまただ。失敗した、疲れた表情が出てしまっていたようだ。
「う~ん、ごめんね~太陽~。それは無理かなぁ~。でも、太陽と一緒に居るのが一番好きだよ~。」
こんな嘘に普通は誤魔化されないのだが、義弟はコロッと騙されてくれる。
「えっ、あっ、そうだな!俺も亮が一番好きだぞ!」
この発言を受け、また副会長たちがギャーギャー喚くが無視する。
そして、昼は朝の登校時と同じメンバーで食堂へ向かい、午後も生徒会室で遊びにふける。
正直疲れるが、そんなことは言っていられない。
そのまま彼らは、放課後になるまで遊びたおし、一般生徒が帰る頃には取り巻きの内の誰かの部屋で遊んでいる。
遊びをやめるのは、夕食と風呂に入るときくらいではないだろうか。
就寝時間ギリギリとなり、やっと解散してそれぞれの部屋に戻る。
俺は部屋へ戻るふりをして、そのまま夜の学校へ戻り、未処理の大量の書類を部屋へもって帰るのだ。
明け方までかかって提出期限がギリギリの5人分の書類を終わらせる。
5人分といっても若干少ないような気がするが気のせいか?
会長がやってるんだろうか、あの俺様唯我独尊の会長が。
それでもまだまだ残った書類は多い。
俺は必死になってそれらを終わらせる。
そして、また冒頭へと戻る。
毎日がこの繰り返し。
これが、今の俺の日常だ。
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