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第11話
「みーくん、お風呂入ってないだろ?入っておいで」
食事も終わったので平蔵はみーくんに風呂を進める。
「着替え……」
あ、しまった!と思った。
食べ物ばかり気にしていて着るものがない。
「ごめんみーくん、着替え……明日買ってくるから」
平蔵は自分の服をタンスから出すとみーくんに渡す。
下着は新しいのを出した。
みーくんは着替えは受け取るものの、動かない。
「どーした?」
心配して声をかけると平蔵を指さす。
「俺?あ、風呂……えっ?俺が先って事?」
みーくんは頷く。
家の主が先だと目で訴えてくるみーくん。
「分かった……じゃあ、俺が先だな」
きっと、先に入らなければみーくんは入ってくれないだろう。
平蔵は着替えを持って風呂へ行く。
さっさと入って彼を風呂に入れてあげよう。平蔵は服を急いで脱ぐと浴室へ。
シャワーでまず、身体を流す。
髪を洗って……身体を……と思っていると、カチャと浴室のドアが開く音がしたので思わず振り向く。
ぎゃあああ!!!
平蔵は悲鳴を上げそうになるのを堪えた。
そこには素っ裸なみーくんが居たのだ。
色白で綺麗な華奢な身体。
顔が可愛いから女の子と間違えそうだけど、下半身にはちゃんと立派なモノがついていた。
そこに視線を向けてしまったものだから平蔵は悲鳴を上げそうになったのだ。
な、なんで風呂に?
慌てる平蔵。
みーくんは恥ずかしがる素振りは見せず、まあ男同士だからだろうけれど、平蔵は平気ではなかった。
美少年が素っ裸で密室に侵入。
そして、自分に近付いてくるのだ。
みーくんはボディソープとボディスポンジを手に取るとスポンジにソープをつけて泡をたてた。
そして、立ちすくす平蔵の背中をゴシゴシと擦り始めた。
ああ!!!!
そうか、背中を流しに来てくれたのだと理解した。
エッチな思考回路にいきそうになった自分の頭を壁にぶつけてやりたくなった平蔵だった。
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