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第23話
そんな理由で平蔵もきちんと服を着て、広瀬の前に再登場。
広瀬は勝手知ったるって感じでコーヒーを平蔵と自分の分を入れて、みーくんにはホットミルクを用意していた。
「なんか……まあ、こうなるとは思ってたけど展開早かったな」
広瀬は平蔵にコーヒーを渡す。
「む、無理矢理じゃないからな!!」
コーヒーを受け取り一応自分を弁護する。
「お前がそんな事するような奴じゃないのは知ってるし、みーくん見てれば合意の上って分かる」
広瀬はみーくんにホットミルクを渡す。
すると、みーくんはコーヒーを指さす。
「えっ?コーヒーが良かった?これ、ブラックだよ?」
広瀬が言うとみーくんは一瞬、止まったが頷く。
「じゃあ、コーヒーね」
広瀬はみーくんにコーヒーを注いで渡す。
フーフーと息を吹きかけて1口飲んだみーくんは……眉間にシワを寄せた。
「ブラックだって言っただろ?」
みーくんはしぶしぶ、ホットミルクに口にした。
平蔵はその一部始終を見ていて顔がだらしなくニヤついていた。
「おい、なんか幼女を見る変態みたいな顔になってるぞ」
広瀬に突っ込みをうけ、平蔵はキリリっと顔にする。
広瀬が買ってきた朝ごはんを3人で食べる。
「広瀬、仕事いいのか?」
「あ、これ、渡そうと思って」
平蔵に茶色の封筒を渡す。
みーくんは平蔵の服をつんつんと引っ張ると彼の手のひらに『ひろせのしごとってなに? 』と書いた。
「あれ?広瀬、お前言わなかったのか?」
「……怖がるかな?って思って」
広瀬の言葉にキョトンとするみーくん。
「みーくん、俺は刑事なんだ」
刑事……その言葉にみーくんが固まる。
やはり、何かこの子は隠しているなと広瀬も平蔵も思った。
顔が緊張しているようなみーくんの頭を撫でる広瀬。
「大丈夫だよ?別にみーくんをどうこうしようってわけじゃないし……もし、もしもだよ?みーくんが助けて欲しいって思っていたら言って欲しい……俺も平蔵もみーくんの味方だから」
ニコッと微笑むとみーくんの緊張した顔はほぐれ、ニコッと笑った。
「さて、みーくん!今日は俺の仕事に着いてくるか?野郎ばかりだけど、みんな良い奴だ」
「えっ?連れてくの?」
驚く広瀬。
「1日部屋に居ても退屈だし、少しは外の」
言いかけて止めたのはみーくんが怯えるように平蔵の服を掴んだから。
「外はこわい?」
広瀬がみーくんの視線に合わせるように聞く。
みーくんは平蔵にぎゅっとしがみつく。
「そっか、じゃあ……しょうがない!今日は部屋で仕事しよう」
平蔵はみーくんの頭を撫でながらに言う。
すると顔を上げて嬉しそうにみーくんは笑った。
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