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遊園地→sideY

緩慢な動作でトイレから出てきた東流を横目でみながら、額に脂汗を浮かべる表情が扇情的に見える。 俺だってこの場で犯したいのを我慢してるんだから、東流にも少し我慢してもらわないと、だ。 つらいのか、東流モジモジして動く度に鼻を鳴らすのが、すごく可愛くて抱きしめたくなる。 「……トール、大丈夫?」 顔を覗きこむと必死な顔で、小さく首を横に振る。 珍しく弱気な顔が夕日に照り映えて、真っ赤でいやらしく見える。 「…………ヤス、いまなら、ココでヤられてもいいくらい切羽つまってる」 渾身の誘い文句だが、もう少し眺めていたいので、東流の言葉を却下する。なんとも言えない、打ちひしがれた顔つきが可愛い。 お尻に入れた飴は、少し媚薬効果のある薬入りだから、そろそろ溶けだして、たまらなくなってきているのだろう。 「トール、つらいなら、そこのベンチ座ろうか?」 まだ、パレードが始まるまで30分ある。 トールは頷いて、ベンチにゆっくり座る。 唇が震えてきていて、甘い吐息をこらえているのが丸わかりだ。 「ダメだよ、そんな顔しても。パレード一緒に見ようって約束したでしょ。そんなにしたいの?」 諭すように囁くと、それだけで首筋を紅潮させる。 「…………破裂しそ……なんだ」 「なにが?」 意地悪く聞き返すと、俯いて人目を気にしながら、 「……ちんこ……が……」 小さい声でつぶやくのが、たまらない。 因果な性癖だよな。俺も。 「もう少ししたら、パレード始まるから。終わったら、近くのホテルに行こう」 優しく頭を撫でるとキュッと唇を噛み締めて頷く。 呼吸も荒くなってきてるし、そろそろ、目も虚ろになってきている。 俺は、腕を引いて立ち上がると、開始を告げる花火を見上げて振り返る。 「トール、楽しもう。とても、綺麗なイベントだからね」 ギュッと汗ばんだ手で握り返し、空を見上げて恍惚の表情を浮かべる東流の体に寄りかかった。

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