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※【番外編】やくそく

車で連れてこられたのは、いつもの店ではなく元は映画館だったのを改装したような建物だった。 停まった車から降りるが、下半身は既にじんじんとしていて、足元が覚束無い。 「トール、大丈夫か」 背後から腰を抱き寄せる康史に、俺は頷いてみせるが全身の血流がおかしくなってきているし、身体を締め付けられる感覚に脳みそがふわついてきている。 腕をぐいとひかれて見るからに怪しい店の中に入ると、康史は財布から会員証か何かを差し出して中に入る。 ふわりとした香水の香りが鼻についてたまらない。 「歩くだけでたまらない?」 問いかけられて、俺は歪む視界に懸命に抗いながら頷く。 「お前の誕生日だからな.....」 「ありがとう、トール」 エレベーターで下に降りると、スーツ姿の串崎が軽く頭を下げていらっしゃいませと声をかける。 「やっと連れてきたのね。今日はお披露目かしら」 「ええ。まだ初心者ですから、先達者様たちに御教授いただきたいと思って」 少し顔を赤らめて、俺の腕を強く引いて軽く絡める康史の態度に、俺は少し警戒しながら串崎を睨む。 「相変わらずカレシは、あたしに牙を剥くのね」 「トール、ダメだよ。串崎さんは、先生なんだから」 串崎はにこりと笑いかけて、 「いいのよ、ご主人様だけに従順なわんこも可愛らしいわよ、中に入ってショーをご覧になって楽しんでね」 軽く形ばかりだが俺は串崎に頭をさげると、康史に連れられて中に入る。 真ん中が舞台になっていて、その周りを囲むように椅子が並べられている。 目の前で椅子に座っている男の前には、首輪をつけられた男がペニスをしゃぶり、尻を叩かれている。 周りを見回すとそのようなカップルが多く、舞台の上では吊られた男が、玩具でいたぶられている。 「ヤス、俺も脱いだ方がいいのか?」 まだ、我慢はできるがそういう趣向ならとネクタイに手を伸ばすと、腕を掴まれる。 「トールはまだいいよ。お披露目しないとだから。ここでは、犬になりますって宣言しないと、脱げないんだ」 「脱ぐのも許可がいるのか」 身体は既に熱くなっているが、勝手にはできないらしい。 「うん、犬になったら全ては主人のモノになるんだよ。そういう誓いをして、身体を捧げてもらうんだ。トール、できる?出来ないなら、今すぐ帰るけど」 どこまで出来るのかと、マジマジとした目で問われて、今更かなとか思う。 「ヤス、前にも言った。俺はお前のモノだ。したいことしてくれていい」 「トールはそう言ってくれると分かってたけどね」 にこりと嬉しそうに笑って、じゃあと呟いて康史はポケットから黒いリモコンを取り出して、俺に見えるようにスイッチを押す。 「ッ、.....っ、ふ、う.......ッ」 ういいいい、と胎内で音が響き、イイ場所をつつくように設置されたシリコンが内部をかき混ぜ始める。 「.....ッ、ヤス.....ッふ、は...ああ、ーーッッんッ.....」 ぐちゃぐちゃと内部を蠕動する動きに、思わず声をあげると、康史は優しい手つきで俺の頭を撫でる。 「気持ちいい?でも、お尻にちんぽ入れて気持ちよくして欲しくなったら、あの舞台の上で犬になりますって言わないとダメだからね」

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