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happybirthday→sideT
公園からはバイクで5分とかからなく帰宅したのだが、康史の背中を抱きながらのタンデムは、俺には永遠みたいに長く感じた。
くっついているのに、身体が疼いてどうしょうもないだけの感覚と、タンデムの上で身体を揺らされ注がれた中のものが溢れでる感覚が、俺の脳みそを溶かし尽くしていた。
バイクから降りてフラフラな俺の身体を支える康史と一緒にマンションの玄関へと入る。
俺は玄関に靴を脱ぐことさえ、鬱陶しいくらいに全身が熱をもっていて、欲望がたかまっている。
「トールさあ、今まじですごいエロい顔してるの、分かってる?」
康史は後ろから入ってくると、俺の胸元に腕を回して両腕の中に拘束するように背中に語りかけてくる。
自分でそんなのわかるか、とは思う。
頭の中はもうそれしかないし、多分物欲しくてたまらないってのが顔に出てるんだろう。
「……ッ、鏡ねーし、わかんね、…………ぇっ、て……なあ、げん、かい……なんだよ……」
吐き出すように告げた言葉に、背中で康史が嬉しそうな笑い声をたてるのがわかる。
「じゃあ、どうして欲しいか、俺にオネダリしてよ。今日はなんでもしてやるからさ、な」
背中にぐりぐり頭を押し付ける康史の態度が可愛らしいので、思わずごくりと喉を鳴らす。
オネダリとか言われると、途端に恥ずかしさが増す。
ドクドクと期待なのか羞恥なのかよく分からない鼓動が増してくる。
「…………からだ、すげえ……あちーから、ぬがして、くれ」
ちょっと気が引けて声が、小さくかすれちまう。
全身から湯気が出ちまいそうだ。今更っちゃ、今更だが勝手に脱がされるのではなく、脱がせてというのは、なんだか……恥ずかしいもんだ。
「いいよ」
ベルトを外し、スキニーパンツと下着を脱がされると、さっき注がれた精子が溢れて太股を伝ってくる。
「トール、このグレーのニット似合ってたね。やっぱり髪の毛の色と同じだからかな」
ニットを掴んでばさりと手をあげさせられて、シャツと一緒に脱がされ、全裸になる。
明るい部屋の中で俺だけ真っ裸というシュールな図式だ。
それでも持ち上がったまんまの俺のちんこからは、パタパタと先走りが落ちていく。
「トール、すげーエロいね。次はどうしてほしい?」
意地悪な顔で口角をあげて康史は俺の腰に腕を回し、胸元へ頭を寄せてくる。
下から覗かれるのは、かなり、くる。そして、俺は康史のその表情に抗えない。
熱をどうにかしたくて何度も深い呼吸を繰り返す。
明るいリビングで、全裸の俺。
まったく、なにしてんだ…………。
頭ではそう考えているのに、熱をもちすぎた身体は脳みその中まで支配しようとしていた。
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