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幼馴染み→sideT
俺の言葉に、やっぱりそうだよねーと士龍はしみじみとつぶやき、じいーっと乳首を凝視するので、なんだかとってもいたたまれなくなって、頭に引っ掛けていたタオルを肩にかけて乳首を隠す。
「ンなに見るなよ。シロ。なんか、ん、テレる」
「ちょ、トール君!そこ、テレるじゃなくない。テレるの?それ」
「翻訳すると、恥ずかしいだな。シロもだけど、トールも激しく日本語不自由だから」
康史が思わずといったていで、会話に割り込んでくる。
不自由同士の会話ってことか。
それは会話なりたたねーじゃねーか。
いや、俺のがシロ以下なのか。
視線をさまよわせると、テーブルに突っ伏して虎王が身体を揺らして笑っている。
こいつ、結構笑うんだな。
「昔の方が、この2人の会話ひどかったけどな」
思い返すように康史が言うが、あまり覚えてない。
記憶力はいいんだけどな。
「そうか?」
そんなに、おかしい会話してたかな。士龍とはかなり通じあってたように思ってたんだが。
「たとえば、宿題の話をしていて、シロがたぶんもう授業中にやり終わってるから、宿題なんかにはしないよって言ったのを、トールはヤル気ないと思って、俺も宿題なんかはやらねーとか言ってて、ふたりで分かりあってるつもりになってるとか。そんなんばっかだ」
「えー、そうだったかな?!」
士龍は首を横にひねっているが、どうやら思い出せないようだ。
俺もまったく思い出せないしな。
そんな、士龍も東高のトップなわけだし、なにがどーなるか先はわからないもんだな。
「シロは、タケちゃんといつから付き合ってんだ?」
ふと、2人のことが気になって聞いてみる。
こないだ、助けた時はよりを戻したとこだったしな。
「えー、こないだからだから、まだ2週間くらいかな」
「別れる前は?」
「2日かな……」
「短くね」
歯切れが悪い感じで、士龍はうーんと考える。
正味一ヶ月に満たないのか。今が蜜月か。
「んー、その前一ヶ月くらいセックスはしてたけどねー。付き合ってはなかったから」
微妙な感じで笑うので、なんだか心配になる。
まあ、ソレは最初は俺らも付き合う前にイタしちまったけど。
「セフレ?」
康史が臆面もなく聞くと、士龍は笑ってそんな感じと言う。
虎王の方は苦笑を浮かべて士龍を見ているので、なんか色々あったんだろうなと思う。
「ヤッちゃんたちは、いつから?」
士龍の問いかけにどう答えようかと、俺は思案していると、康史が横から割ってはいる。
「夏休み。トールを不意打ちで襲って監禁して強姦しちゃった」
カラッと笑いながら平然と康史が言うので、士龍たちも半笑いだがかなり引いている。
だよな。
「ヤス。それ聞くと、すげえ、俺、弱くない?」
「飲み物に媚薬まぜた上で、後ろから殴って、対クマ用のスタンガン使ったけどね」
「ヤッちゃん。絶対、殺しにかかってるよね、ソレ」
「クマ用だったのか…………」
「だって……普通のじゃ、きかなそうだったし……」
「クマ用…………」
虎王は、机をバンバン叩いて笑っているようだ。
俺は新たな真実に、激しくショックを隠しきれなかった。
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