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【番外編】帰り道→sideY

車の後部座席に、プロムで飲んでしまって酔った東流を乗せて走る。 ゆるやかなカーブを曲がりながら、ちょっとモヤモヤした気持ちが募る。 別に俺がほかの女の子と話をしているのに比べたら、東流なんてほんの少ししか関わってはいないのに、それすら酷く嫉妬してしまう。 夏祭りに会わせた玲奈ちゃんが東流に話かけたところで、いたって普通でまったく驚異などとは頭じゃ思ってないのに。 本能的な気持ちでどこか嫌だと考えている。 酔ってる東流はホントに素直で可愛かったな。と、言っても、いつも素直じゃないわけじゃないんだけど。 …………そうだ。 なんとなく悪い気持ちがもたげて、公園横の木で鬱蒼とした有料駐車場へと車を入れる。 運転席のリクライニングを降ろして、身体を跨いで後部座席の東流の隣に腰を入れる。 「トール、トール」 軽く肩を揺さぶると、重たそうに瞼をあげて俺の顔を認めるととろんとした目を向けて笑う。 「…………んー、ついたあ……?」 身体を寄せて無防備に、俺の体に凭れ掛かるのが、可愛らしくて仕方がない。 「まだ、ついてないけど、休憩しよ」 頭を撫でて顔を覗きこんで、耳たぶに軽く唇を落として深い息を吐き出す。 「きゅーけーなあ、ん、くすぐってえよ」 アルコールにはいつも弱いんだなと思いながら、据え膳でしかないと思い、チュッチュと耳の裏を吸いあげて刺激する。 くすくすと擽ったそうにに笑いながらも、東流は俺に身体をくっつけて煽る。 これは我慢できないな。まあ、するつもりもないけどな。 ニットの裾めくって、乳首とピアスを擦るように揉みしだく。 少し苦しげに息を吐き出して、まゆをキュッと寄せる東流は俺を見上げて、 「これ、きゅーけーじゃ、ねえよ」 少しだけ文句っぽいことを言って、抗うように、顔をあおのかせるが、漏れ出す息は熱い。 「え?そうかな。ラブホには、休憩って書いてあるだろ?だから、休憩だよね」 「そ、そか…………ラブホのか、そういう意味だったのか」 すぐに納得する東流の様子に俺は笑い、チュッチュと唇を吸い上げて舌先で形をなぞる。 唇を開いて、欲しがる仕草をみせる東流の唇へと、俺は舌を埋没させ、肌の熱を味わい始めた。

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