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【番外編】新生活祝い→sideY

東山のおかげでキッチンもすぐに綺麗に早く片付いた。 流石にスポーツマンだし、作業をするのは他のやつよりは早い。 「ヤス……ヤス……、もうちょい、のむ……」 カラになったビールを、東流はカタカタ机の上で鳴らしている。仕草は可愛いが、これ以上飲ませてしまうと潰れてしまって運ぶのが大変だからな。 「もう、二本飲んでるよ。飲みすぎはダメ」 頭を軽く撫でると甘えるように、鼻を軽く鳴らして不満そうな表情を浮かべる。 「もう結構べろべろに見えるよ、東流」 机を拭きながら、東山は諭すように告げる。 「…………ん……。ヤスもよ……さいきん、さわってくんねーし、のむくらい、いいじゃん……」 欲求不満そうな表情で唇を尖らせる東流に、少しは期待してくれてたのかなと思う。 東山を泊めると言ったので、期待が流れたことに拗ねているようだ。 「トールは触って欲しかったの?毎日疲れてんじゃない?」 東山が肩を竦ませて、伺うようにチラチラと視線を流している。 「…………つかれねーよ…………かげん、してくれりゃ」 「加減きかないから、遠慮してるんだけどね」 「さわってくれよ」 頭を緩い手つきで撫でると、足りないとばかりに東流の瞳が訴えてくる。 「触っていいの?ヒガシ、いるよ?」 「…………いい」 いいのか。そんなこと言うなんてかなり酔ってるか、切羽詰まってるのか。 「ちょ、まって、俺帰ろうか?」 焦ったようにバックを探し始める東山に、俺はある考えが思い浮かび視線を合わせて首を振って提案する。 「また見てってよ?」

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