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※ほしがり →sideY

俺の指先の動きに、浅黒い肌を僅かに紅潮させて、蕩けたような表情で東流は俺を見上げてくる。 内股はひくひくと痙攣して、熱をもった吐息は甘く快感を享受しているようだ。 初めて抱いた時は辛そうに中央に寄っていた眉も、今は下がってたまらないように切なく震える。 これは、まだ夢の中なんじゃないか。 せめて今だけ身体だけでもと思ってたのに。 俺をなくしたくない一心で、流されて身体を差し出してくれているのだと、頭の片隅ではわかっている。 東流の好きが、友達以上のものだなんて、まだ、信じてはいない。そんな都合のいいこと信じられはしない。 身体だけでいいなんて考えていたくらいなのに、俺は欲張りだ。こころまで、ほしいと、思っている。 「ヤス……ッ、ハッ……っ、な、…………かお、こええ……ッ」 拘束されている身体をもどかしそうな表情を浮かべて、喘ぎながら俺を見返す東流に、俺は作った笑みを張り付かせる。 媚薬で全身が感じるのか、割れた腹筋の手触りで愉しむと下肢をたまらないように捩らせる。 3本押し込んだ指先をきゅうきゅう内部の柔らかい筋が緊張で締め付けてくる。 大丈夫。焦らず、ゆっくり、俺をほしがるようにさせればいいだけの話だ。 汁を零して限界に近い東流のペニスの先を指先で摘んで擦りあげる。 「……ッハ、ンッハ…………あ、あ、…………あ、ッハァ」 濡れた声は、徐々に媚を含んで聞こえてくる。 媚薬の効果か、多分刺激が欲しくて疼いているのだろう。 「…………トール、わかる?ここを指より太いので擦ったら、もっと気持ちいいよ」 誘うように耳元で囁きを染み込ませるように吹きいれる。 くぷくぷっと思い知らせるように、肉の隙間を指先でなでながらくちくちとゆるゆると控えめな刺激を繰り返す。 「……ッハ、あ、ッ、やす、やす、……ッう、ッハァ」 息が上がっていき快感に鼻を鳴らすのを見て、俺は指の動きをとめる。 ゆっくり、じっくり、俺を好きになれよ。 ヒクヒク震える身体はもう限界だろう。 「…………トール、ほら、わかるだろ?なにがほしいか、いえたらたくさんしてあげるから」 くるくると指を回して、焦らすように入口へと引いて、俺はみだらな言葉を、東流の耳元に吹きこんだ。 「な?…………言ってみてよ」 本当に欲しがっているのは俺の方だから、せめて、いまは、東流に俺を欲してほしい。

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