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侵入者 →sideY

ちょっと、ヤリ過ぎちまったかな。 ぐったりと気を失ってしまった東流の体からゆっくり身体を抜いて、ロープを吊った滑車から身体を降ろす。 なんだか、興奮するとヤリすぎちまう。まだ、付き合って間もないにしても、こんなことばかり続けたら嫌われちまうかな。 身体を起こしてタオルを手にとると、バスルームでお湯に濡らす。 戻って東流のなめした革のように硬くてしっかりした肌を撫でながら汚れた箇所を拭う。 ホントに、俺に襲われてから東流はろくなことがないよな。 今日だって、体調が万全なら余裕でノせた相手だったというのに、変なクスリかがされてるし。 でも、生涯手にはいらないと思ってたものが手にはいったのだ。 まだ、まったく信じられないキモチでいっぱいだ。 それにしても、少し腹も減ったかもしんない。 東流も、朝飯食ってから何も食べてないしな。 俺はベッドの上からメニュー表を取り上げて、注文用の端末を手にとる。 疲れてるだろうし、油っこいもんは嫌だよな。 おにぎりと、なんかさっぱりしたオカズ頼んでおくかな。 端末に注文を入れると、俺は拘束したまままだ気を失っている東流の顔を覗きこむ。 ホントに、可愛すぎだ…………な。 ビーッ、ビーッと訪問音が響く。 っ、と、飯きたかな。 俺は立ち上がって、部屋のドアを開く。 ドアを開いた瞬間に、鈍い音が頭の上で響いた。 目の前が真っ赤に染まる。だらだらと額を伝い赤い汁がたれていく。 「な、ン、…………だッ!!」 敵だと認識して、慌ててドアを締めようとするが力任せに無理やり割り込まれる。 マズイ……ッ! まだ、東流を拘束したままだ。 俺は焦ってヤツらの侵入を止めようと立ちはだかるが、ぐらぐらする視界の中、派手にアッパーをくらって吹っ飛ぶ。 東流を…………ッ、たすけ、なきゃ……ッ 視界が狭くなりグラグラと目に見えるものが揺らいで、身体を動かすこともできずに、中に入ってくるヤツらの足音を為す術もなく遠くなる意識の中で聞いていた。

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