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第25話 キミと『ウソつきで独占欲の塊で重苦しい男』。〈R18〉

 晴れた4月の上旬、咲いた桜の木……。  この桜の木は小さくて他の見事に咲いた桜のように近くで宴会などしている人は居なかった。  その上何故か大きな公園なのに……雑木林のようなトコにひっそりと存在して、まるで隠れて咲いた桜のようだった。 「何だか……少し淋しそうですね」  叶はこの小さな桜を見て言った。 「そうかな」  俺はそうは思わない。  こいつはひょっとしたら誰も知られないところでひっそりと咲いていたいんじゃないかな、ふとそう思った。 「杉原先輩は、一人で一生懸命咲いているのに…誰も見てくれない桜は可哀想だとは思いませんか?」 「思わないよ」  俺はハッキリとそう言った。  俺がそう言ったら叶は何だか悲しそうな表情になった。 「先輩、今日は何時もと少し違う気がします」 「………そう?」 「はい、何だか……少しだけ怖いで……」  俺は叶が言葉を最後まで言わせない早さで腕を引き、そのまま草の上に押し倒した。 「……せっせんぱい…?」 「今日…は晴れてるね……叶の大っキライな晴れ___」 「私は今…杉原先輩と一緒にいられる晴れの日は、そんなに嫌いではないですよ?」 「……それは困ったね」  叶には晴れがキライですかいてもらえないと……俺が困る。  晴れの日に……叶を激しく求められなくなる。  激しく求めてもいい口実が……なくなると俺が困る。 「……叶、俺が晴れの日をまた『キライ』にさせてあげる」  俺は押し倒した叶の唇に自分の唇を重ねた。 「…ンン……」  叶がキスの最中に口の中で何か言葉を発したけど……今の俺には聞く気なんてない。  聞いている余裕なんてない。 「かなえ……ここでセックスがしたい」  俺は最初からこの公園で叶とセックスするためだけに来た。  叶はそれに気付いてはいないだろう……恨むなら『今日が晴れだったこと』を恨んで? 「何を考えているんですかっ先輩!!」 「叶はそんな気にはなれない?……いいじゃん、今日は『叶がキライだった晴れ』なんだし……『激しく求め合う約束』デショ?付き合ってよ」  俺は叶の上着のボタンを外しにかかった。 「先輩!!」 「なぁに?……無理やりヤっちゃったら…強姦だね。青姦で…強姦、これは見付かったら叶は恥ずかしいし……俺は『犯罪者』決定」 「……」 「叶、俺を『犯罪者』にしたくないなら……自分で脱いで?」 「……」  俺は無理やり『合意』を求めている。  叶は優しい……絶対に俺を『犯罪者』にするような子じゃない。  これは____確信。 「ボタンを外して…ジッパーを下ろせばいいよ、叶がすることはたったそれだけ」  思っていた通り、叶は熟れたリンゴのように顔を真っ赤にさせてボタンをはずしていく。  最中、目を泳がせるいつもの仕草がとても可愛かった。  俺は『犯罪者』で『確信犯』だった。 _____  叶の愛らしい乳首を親指で捏ねたらビクリと身体が跳ねた。  乳首を指で弄り、片方ね乳首を舌でペロリと舐めたら 「ンぅ…っ」  艶かしい声が漏れて……身を捩った。  ただそれだけで…俺は高揚した。  違う……それだけではない、反応したのが叶でそうさせたのは俺だからこそ俺は高揚する。  思い切り乳首を吸うと桜色をした叶の乳首はぷっくりと勃起してイヤラシイ桃色になった。  俺はそれにゾクリとして……このイヤラシイ乳首はを甘噛みした。 「ゃ……ぃたい…ですっ」 「……痛いの、『キライ』?」  俺は当たり前のことを聞いた。 「……いたぃのは…きらいです」 「じゃあキモチイイことたくさんしようね」  俺は叶自ら下ろされたボタンとジッパーを外させたズボンを膝まで下ろし、不釣り合いなボクサーパンツをずらした。 「ぃや…っ!!」 「キライなのは『痛いこと』なんデショ?……キモチイイ思いさせてあげるから多少の羞恥は我慢してよ」  やはり先端が桜色の叶のペニスを握ると……強弱を付けて擦ってあげた。 「…あっあぁ……だめ」 「ダメ?……擦るのも『キライ』?」  知ってるよ、ダメなのは快感が押し寄せてくるからダメになりそうなんだよね?  でも今日は言わせたい。 「……擦るのは『ダメ』?『キライ』?」 「………だめではなィですっ」 「『キモチイイ』?…『好き』?」 「……きっ……きもちがィです……すきぃっ」  堪らなく、可愛い。  まだあるこの叶の理性を『壊したい』。  俺は先端から少し溢れている先走りの蜜を広げるように、叶のペニスを濡らした。 「…あぅ…ンっ」  ペニスがツルツル滑ってうまく握擦れなくなったが、先端を弄られて、叶自身は気持ち良さそうに腰を震わせた。  先走りの蜜はどんどんと溢れ出てきている、俺はまた広げるように袋の方にも塗りたくった。 「ンぅ…っ」  袋にまで塗りたくったら…叶の性器は蜜で艶めいていて、何だか美味しそうな果実に見えた。  俺はその『禁断の果実』をためらいもなく口に含んだ。 「…あぁっ!!」  俺は甘いものは苦手だがこの甘さは好物で、口をす簿めて上下に吸ったり先端や裏側を舐めた。 「ンぅ…いやぁ…っもぉわたしっ……たっしてっしまぃそ…」 「出しなよ」 「……ぃやですぅ…くちは……」  俺は口を離して叶の足を持ち上げてから、また口に含んだ。 「ンぅっ…っぃやああぁぁぁ!!」  叶は口に含んだ瞬間の快感に負けてイった。  叶の温かい精液が俺の喉を通っていった。 _____ 「…はぁっ…はぁ…っはぁっ…」  荒く息をつく叶のアナルは……ペニスを刺激されてイったというのに…ピクピクと動いていた。  まるでペニスとアナルが連動しているようで堪らなくイヤラシく見えた。  俺はそのままヒクつくアナルに唇を付けて、舌で舐めはじめた。 「ぃや…いやぁせんぱぃ……なめたらぁっ…!!」  俺は言うことを聞くつもりはない。  舌先で出来るだけ奥に唾液を流し込み犯した。  アナルは摂取した物を排泄するためのものだが、叶のアナルはまるでもうひとつの性器のようでピクピクと中が動く。  叶のアナルがヒクつく度に俺のペニスが期待をして反応をしていた。  ……叶はイヤラシイ身体だが、その身体が反応をしているのを挿入る前から期待して反応している俺もかなりイヤラシイ『男』だった。  舌と指でアナルを念入りに犯している最中に 「もぉ…またっ……たっしてっ」  ホントに快感に弱い子だね、俺は苦笑いが絶えないじゃないか。 「遠慮なくどうぞ」 「いやぁ…っぃやですぅ……わたしっだけぇ」  叶、今日は泣いても……俺を煽る材料にしかならないよ?  でもさすがに俺もそろそろ中に挿入りたい。  叶の中を感じたかった……滅茶苦茶に『愛したい』気持ちでいっぱいだった。  俺は二本挿入れてる指を抜いた拍子に 「あっあぁあぁぁぁっっっ……ンン!!」  叶のイイところを刺激してしまったらしくイった。  叶の腹に……精液がイヤラシく光っていた。 _____ 「…せんぱぃ…なにか……」  叶の言いたいことはわかる……『何かあったんですか』デショ?  ……あるよ。  ………あるに決まってる。  じゃなきゃ『愛している叶』にこんなことしないよ。  狂っちゃいそうなんだよ……。  叶が『綺麗』で、桜が『綺麗』で。  いつも言ってる俺は『俺より好きなヤツが出来たら叶を手放す覚悟でいる』、それホントはウソにしたい。  けど……出来ないんだよ、俺は『本当に叶を手放す覚悟でいる』から。  俺は自分のズボンのバックルを外しジッパーを下ろすと、ペニスを一気に叶のアナルに挿入れた。 「あああぁぁっっ!!」 「……痛いの『キライ』なのにごめん」  俺の口許にあった叶の耳に俺は呟いた。  俺はホントは『ウソつきで独占欲の塊な重苦しい男』でどうしようもない。  すると叶の言葉が耳に入った。 「いま……いたぃのは…こころです…」  俺は叶を見下ろした。  ウソだ…痛いデショ……痛いのはアナルに間違いはない。 「……わたし…すぎはらせんぱぃを……ぅけとめたぃです…」 「……かなえ…」 「…からだ……だけっじゃなく……こころも…ぅけとめさせて…くださっぃ……」 「…身体がだけで……イイ。受け止めてくれるのは身体だけがイイ」 「……なぜ…ですっ…か…」 「俺が今言うことは……セックスが終わったら……全部忘れてくれ…」  じゃなきゃ俺は本当に『ウソつき』になる。  俺は叶の腰を掴むと動きはじめた。 「俺は叶を…手放す気なんてない」  手放したくない、せっかく捕まえた『綺麗』なもの、手放す馬鹿が何処にいる!! 「ン…ンぅやぁァッ」 「叶をがんじがらめに縛りたい……檻の中に閉じ込めたい」  誰にも見せずに、叶にも俺以外は見せない!! 「っ……せんぱぃ…っ」 「ホントは理性なんて使いたくない」  叶の気持ちなんて考えないで本能の赴くまま行動したい!! 「ああぁぁっ…ンはげしぃっ」 「俺以外……好きになったら『殺したい』」  叶の『呪縛』何かより俺のが……何倍も重いんだよっ!! 「……っせんぱぃっ…すきぃ……っっ!!」 「叶を失うのは……『死んでも嫌だ』」  俺は……もう『狂ってる』、どうしようもないんだよ!! 「ぃやああぁぁぁ!!」 「叶は『綺麗』だから……ホントは俺の手だけで『壊したい』!!」  俺にはホントにキミが世界だ!! 「……あぁぁっンンっせんぱぃっ……」 「かなえ……キミだけだよ…『愛してる』」 _____  叶のアナルと俺のペニスが繋がっている隙間から俺の精液が草に滴り落ちて……今自分が何をしていたのか我に返った。 「……かなえ、ごめんね」 「……かなぃでくださぃ」  叶は掠れた声で……飛びそうな意識の中を何か伝えようとしていた。 「……叶?」 「まだ……ぬかなぃでくださぃ……」  ……ペニスを抜くなと言っているのだろう。 「…わたし…をてばなさなぃでくださぃ…」 「……え?」 「しばっ…て……とじこめてくださぃ」  叶は何を言っているのだろうか。 「…りせぃなんて…ぃりません……」  まさか……ペニスを抜いていないから、セックスは終わっていないと言いたいのだろう……。 「ぁなたに……ころされるの…でしたらっ…ほんもぅです…」 「……かなえ…」 「わたしも……ぁなたをぅしなぅなンて……ぃやですっ」  キミは何を考えているんだよ。 「わたしで…こわれてっくださぃ……」  俺はゆっくりとペニスを抜いた。 「ぁぃ……」  覚えていなくていいんだよ……お願いだから忘れてくれ。  俺は『キミに愛されたい』けど『キミから愛される資格がない』、自分でも分かってる……でもキミに縋りついていたい。  『キミに愛される確率に賭けたい』んだ。 _____  叶の意識が戻ったのは夕方……辺りは暗くなってきていた。  無理もない、気が付いたら叶の放った精液の量が半端じゃなくて……何回イったのか本人すら分かっていない状態だった。 「杉原先輩、腰が……痛くて立てません」 「……イくときは腰の神経が痙攣を起こすからね」  立たせてあげても歩けない状態だったから、もう少しだけここで休んでいくことにした。 「先輩はなぜこの桜が淋しそうだとは思わないのですか?」 「……回りにたくさんのやら草が生えてるから」  桜はこの辺りでは一本だけだけど……他に木はたくさんいてくれる。 「………本当ですね。少しも淋しくないです」  叶も俺の考えに賛同してくれた。  ………俺はこの桜が何だか叶のようで愛しくなった。  『少し前までの叶』は自分は一人でいたけど、今では回りに人がたくさんいることを知っていると思う。 「先輩みたいな桜です」  意外なことを叶の口から出たので俺はビックリした。 「人混みの中で……自分を『美学』を貫いて咲いている、杉原先輩みたいな桜です」 「……俺はこんなに『綺麗』じゃないよ」 「杉原先輩は『綺麗』ですよ。私は先輩ほど『綺麗』な日本男子は見たことがないです!!」  そう言い張る叶の手にまだ散るはずのない元気な桜の花が降りてきた。 「叶の元に降りてきたんだよ」 「違います。……私に先輩の髪に飾ってと降りてきたんです」  叶は似合うはずがない俺の髪にその桜ね花を飾った。 「……叶」 「先輩の黒髪に桜は映えますから!!」  その言葉に何故か俺は笑いが込み上げてきてしまった。 「先輩……」 「なぁに?」 「……私、今日のことは忘れる気ありませんから」  忘れてくれ……俺がウソつきになるじゃないか。  そして……キミの荷物が増えるよ。 「本音が聞けて嬉しかったので……絶対に忘れることなんて出来ません」  そう言って桜より『綺麗』に笑うキミに魅せられた俺の一言なんて、いつも同じで 「……馬鹿な叶」  イチバン馬鹿なのは、今日に限って八つ当たりした俺だ。 完

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